『少年の歌(Gesang der Jünglinge)』は、カールハインツ・シュトックハウゼンが1955年から56年にかけて制作した電子音楽の初期の代表作です。素材は旧約聖書『ダニエル書』に登場する、バビロンの王の火の炉に投げ込まれても神を讃え続けた三人の若者の歌です。作曲者は、少年の歌声の録音を電子的に加工し、人の声と電子音を連続したものとして扱いました。言葉と音色の境界を曖昧にする発想は、電子音楽の表現を大きく広げました。制作は、ケルンにあった西ドイツ放送の電子音楽スタジオで行われ、電子音楽史の重要な出来事として位置づけられています。