古典劇は、能や歌舞伎から古代ギリシャ悲劇、シェイクスピア、フランス古典演劇まで、時代や国境を越えて人々を魅了してきた舞台芸術です。本記事では、その歴史や作品、役者や舞台の仕組みにまつわる知識を10問のクイズで出題します。あなたはどれだけ古典劇の世界に詳しいでしょうか。さっそく挑戦してみましょう。
Q1 : フランス古典主義演劇を代表する劇作家モリエールが得意とし、数多くの傑作を残したジャンルは何か
モリエールは17世紀フランスの劇作家で、「タルチュフ」「人間嫌い」「守銭奴」など、人間の欲望や欺瞞、社会の風習を風刺的に描いた喜劇作品を数多く残したことで知られる。同時代のコルネイユやラシーヌが悲劇の分野で名を残したのに対し、モリエールは喜劇の分野でフランス古典演劇を代表する存在となった。歌劇(オペラ)や人形劇は彼の主要な活動分野ではない。
Q2 : 古代ギリシャ演劇において、物語の進行に合わせて歌や踊りで感情や状況を表現した集団を何と呼ぶか
コロスは古代ギリシャ演劇において、舞台上で歌や踊りを通じて物語の背景説明や登場人物への感情的な反応を表現した集団であり、劇の進行において重要な役割を担った。スケーネは俳優が控える背景の建物、プロスケニオンは舞台前面の構造物、オルケストラはコロスが歌い踊るための円形の広場を指す名称であり、いずれも集団そのものの名称ではない。
Q3 : 古代ギリシャの演劇で、役者が役柄や感情を表現するために着用した道具は何か
古代ギリシャの演劇では、役者が仮面を着用して演じることが一般的であった。仮面には役柄の性別や年齢、感情表現が誇張して彫り込まれており、少人数の役者が複数の役を演じ分けたり、円形劇場の後方の観客にも表情を伝えたりする役割を果たした。扇は日本の能や歌舞伎で用いられる道具、杖や盾は特定の役柄の持ち物であり、ギリシャ演劇全般で役柄表現のために使われた道具としては仮面が代表的である。
Q4 : 歌舞伎において女性の役柄を専門に演じる男性役者のことを何と呼ぶか
歌舞伎は江戸時代初期に成立した当初は女性も出演していたが、風紀上の理由から幕府により女性の出演が禁止され、以後は男性役者のみで演じられるようになった。その結果、女性の役柄を専門に演じる技術を持つ男性役者「女形」という役柄が確立し、独自の所作や化粧、発声法が発達した。立役は男性の役柄を演じる役者、黒子は舞台で役者の補助を行う黒装束の人を指し、いずれも女性役の専門ではない。
Q5 : 「曾根崎心中」など人形浄瑠璃(文楽)の名作を数多く残した江戸時代の劇作家は誰か
近松門左衛門は江戸時代前期から中期に活躍した劇作家で、人形浄瑠璃(後の文楽)や歌舞伎の台本を数多く手がけた。実在の心中事件を題材にした「曾根崎心中」や「心中天網島」などの世話物、歴史を題材にした時代物など幅広い作品を残し、人形浄瑠璃を文学的に高めたことから「近松」の名は日本演劇史上で高く評価されている。松尾芭蕉は俳諧、井原西鶴は浮世草子の作者であり、世阿弥は能の大成者である。
Q6 : シェイクスピアの四大悲劇(「ハムレット」「オセロー」「マクベス」「リア王」)に数えられない作品はどれか
シェイクスピアの四大悲劇とは、デンマークの王子の復讐を描く「ハムレット」、将軍の嫉妬と破滅を描く「オセロー」、野心と罪の意識を描く「マクベス」、老王の悲劇を描く「リア王」の四作を指すのが一般的である。「ロミオとジュリエット」は若い恋人たちの悲劇を描いた著名な作品だが、構成上は初期の悲劇作品として位置づけられ、四大悲劇には含まれないとされている。
Q7 : 能や狂言を演じるために用いられる、鏡板や橋掛りを備えた専用の舞台を何と呼ぶか
能舞台は能や狂言を演じるために用いられる専用の舞台で、背景となる鏡板や、演者が登場する橋掛りなどの独特な構造を備えている。屋外または屋内に設置され、客席からは三方を見渡せる形式が多い。花道は歌舞伎で客席を通って役者が登場する通路、枡席は江戸時代の芝居小屋で区切られた観客席、オーケストラ・ピットは西洋のオペラなどで演奏者が入る舞台前の窪みを指し、いずれも能や狂言の専用舞台ではない。
Q8 : 能を大成させた人物として知られ、父の観阿弥とともに能を芸術として確立したのは誰か
世阿弥は室町時代の能役者・能作者で、父の観阿弥とともに能を大成させた人物として知られる。将軍足利義満の庇護を受け、能の演技論や美学をまとめた「風姿花伝」を著し、「幽玄」などの概念を理論化した。近松門左衛門は江戸時代の人形浄瑠璃・歌舞伎の作者、千利休は茶道を確立した人物、松尾芭蕉は俳諧の大成者であり、いずれも能の大成者ではない。
Q9 : 古代ギリシャの三大悲劇詩人(アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデス)に数えられない人物は誰か
古代ギリシャ演劇における三大悲劇詩人とは、アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスの三人を指し、それぞれ「アガメムノン」「オイディプス王」「メデイア」などの代表作を残した。一方アリストファネスは同時代に活躍したが、風刺的な笑劇を得意とした喜劇作家であり、「女の平和」「雲」などの作品で知られる。悲劇ではなく喜劇の分野で名を残した人物であるため、三大悲劇詩人には数えられない。
Q10 : 演劇における悲劇の構造や効果を論じた著作「詩学」を著した古代ギリシャの哲学者は誰か
「詩学」はアリストテレスが著した書物で、悲劇を中心に文学作品の構造や効果について論じたものであり、筋(プロット)・人物・言葉などの要素や、観客が悲劇を通じて恐れと哀れみを感じ、それが浄化される「カタルシス」の概念を示したことで知られる。師であるプラトンは詩や演劇を理性を乱すものとして批判的に論じており、ソクラテスやピタゴラスは演劇論を体系的に著した人物ではない。
まとめ
いかがでしたか? 今回は古典劇クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は古典劇クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。