「指導」と聞くと、学校の先生が黒板の前で教える姿を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし実際には、教える側に立つために知っておきたい考え方や仕組みは驚くほど幅広く、奥深いものです。学習指導要領のような制度面から、コーチングや教育心理学といった理論まで、押さえておくと視野がぐっと広がります。今回は「指導」をテーマに10問のクイズをご用意しました。あなたはいくつ答えられますか?
Q1 : 日本の学習指導要領は概ねどの程度の周期で改訂されているか? 概ね3年に一度 概ね5年に一度 概ね10年に一度 概ね20年に一度
学習指導要領は、社会の変化や教育課題に対応するため概ね10年に一度のペースで改訂されている。直近では2017年(小・中学校)と2018年(高等学校)に改訂され、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点や、プログラミング教育、外国語教育の早期化などが盛り込まれた。改訂後は周知期間と移行期間を経て段階的に全面実施される仕組みで、現場の準備と連動しながら更新されていく。
Q2 : コーチングの代表的なフレームワーク「GROWモデル」の最初の「G」が表すのはどれか? Goal Group Growth Guide
GROWモデルはイギリスのジョン・ホイットモアらが体系化したコーチングの代表的フレームワークで、Goal(目標設定)、Reality(現状把握)、Options(選択肢の検討)、Will(意志決定・行動計画)の4ステップから構成される。最初のGoalで相手が本当に望むゴールを明確にすることが、その後のセッション全体の質を決めるとされる。学校・企業の指導や1on1ミーティング、キャリア相談など幅広い場面で実践的に使われている。
Q3 : 教員の負担軽減と部活動指導の充実を目的に、「部活動指導員」が学校教育法施行規則に位置付けられたのは何年か? 2013年 2017年 2019年 2021年
部活動指導員は、教員に代わって部活動の技術指導や大会引率等を単独で行うことができる学校職員で、2017年4月の学校教育法施行規則改正によって制度化された。背景には教員の長時間勤務の是正や、競技経験のない教員が顧問を担う負担への対応がある。各自治体で配置が進められており、生徒への専門的な指導の質向上と、教員が授業準備や生徒対応に充てる時間を確保することの両立が期待されている。
Q4 : 文部科学省が学習指導要領の公式英訳として一貫して用いている表現はどれか? Curriculum Guidelines Course of Study Educational Standards School Manual
学習指導要領の公式英訳としては「Course of Study」が文部科学省により用いられている。一般的な説明では「Curriculum Guidelines」と訳される場合もあるが、文部科学省の英文資料や国際的な発信では「Course of Study」が一貫して使用されている。これは日本の教育課程基準を国際的に紹介する際の正式名称として定着しており、海外の研究者や教育関係者と議論する場面でも共通理解となっている表現である。
Q5 : コーチングにおいて、相手の気づきや主体的な思考を促すために特に重視される質問形式はどれか? クローズドクエスチョン オープンクエスチョン 誘導質問 二者択一質問
コーチングは指導者が答えを与えるのではなく、相手の中にある答えや可能性を引き出すことを目的とするため、Yes/Noで答えられるクローズドクエスチョンよりも、「どう思う?」「なぜそう考えたの?」など自由に答えられるオープンクエスチョンが重視される。誘導質問は答えを暗に押し付けてしまい主体的思考を妨げるため避けられる。質問の質がそのままセッションの成果を左右するとされ、コーチの基本スキルの一つに位置付けられている。
Q6 : 教育心理学で「発達の最近接領域(ZPD)」を提唱した人物は誰か? ピアジェ スキナー ヴィゴツキー ブルーナー
発達の最近接領域(Zone of Proximal Development)は、旧ソビエトの心理学者レフ・ヴィゴツキーが提唱した概念で、子どもが一人では解けないが、大人や有能な仲間の援助があれば解ける課題の範囲を指す。教育はこの領域を狙って働きかけることで発達を最大限促進できるとされる。後にブルーナーらが発展させた「スキャフォールディング(足場かけ)」の理論的基盤にもなっており、現代の指導法を考えるうえで欠かせない基本概念である。
Q7 : 指導や業務改善で用いられるPDCAサイクルにおいて、「C」が表すのはどれか? Create Coach Connect Check
PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価・確認)、Act(改善)の頭文字を取った継続的改善の手法である。Checkは実行結果を計画と照らし合わせて評価する段階で、目標達成度や問題点を客観的に分析する重要な工程となる。学校現場でも授業改善や生徒指導の振り返りに広く活用されており、感覚的な指導から脱却して根拠に基づいた改善を回していくための基本的な考え方として、教育・ビジネスを問わず定着している。
Q8 : ティーチングとコーチングの違いとして最も適切な説明はどれか? ティーチングは答えを教え、コーチングは答えを引き出す コーチングは大人数への一斉指導に最も適している ティーチングは双方向の対話が基本である コーチングは知識の一方的伝達が中心である
ティーチング(教える)は指導者が知識・技能を直接伝える手法で、未知の領域や基礎固めに有効である。一方コーチング(引き出す)は質問や傾聴を通じて相手の中にある答えや力を引き出すアプローチで、応用力や主体性の育成に向いている。両者は対立するものではなく、対象者の習熟度や目的に応じて使い分けることが効果的な指導につながる。近年は学校現場でも両者の併用が推奨されている。
Q9 : 成人を対象とした教育学を意味する「アンドラゴジー(andragogy)」が扱う領域はどれか? 子どもの教育学 動物の調教学 高齢者介護学 成人教育学
アンドラゴジーはアメリカの教育学者マルカム・ノールズによって体系化された成人教育学のことで、子どもを対象とする「ペダゴジー」と対比される概念である。成人学習者は自己主導的であること、これまでの経験を学習資源として活用すること、即時に活用できる実践的な知識を求める傾向があることなど、子どもとは異なる学習特性を持つとされる。企業研修や生涯学習、リスキリングの指導設計においても重要な指針となっている。
Q10 : 日本の小・中・高等学校で用いる学習指導要領を告示している省庁はどこか? 文部科学省 厚生労働省 総務省 経済産業省
学習指導要領は、全国どの地域で教育を受けても一定水準の教育が受けられるよう、文部科学省が学校教育法等に基づき定める教育課程の基準である。小学校・中学校・高等学校・特別支援学校ごとに告示の形で公示され、各学校はこれをもとに教育課程(カリキュラム)を編成する。およそ10年に一度改訂され、社会の変化や教育課題に応じて内容が見直されており、現在の日本の学校教育の根幹を支える文書となっている。
まとめ
いかがでしたか? 今回は指導クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は指導クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。