普段なにげなく使っている薬には、知っておきたい意外な性質や注意点がたくさんあります。飲み合わせや作用のしくみ、思わぬ副作用など、知識として身につけておくといざという時に役立つもの。今回は、そんな薬にまつわる雑学を10問のクイズにまとめました。あなたはいくつ正解できるでしょうか?気軽に挑戦してみてください。
Q1 : 次のうち、グレープフルーツジュースとの相互作用が問題となる代表的な薬の種類はどれか?
グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類は、小腸の薬物代謝酵素CYP3A4を不可逆的に阻害します。これによりCYP3A4で代謝されるカルシウム拮抗薬(ニフェジピン、アムロジピン等の降圧薬)の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下や副作用を起こす危険があります。スタチン系の脂質異常症治療薬や免疫抑制薬でも同様の相互作用が問題となります。
Q2 : 次のうち、市販の総合感冒薬に一般的に含まれていない成分はどれか?
モルヒネは強力な麻薬性鎮痛薬で、がん性疼痛などに用いられる医療用麻薬であり、市販の感冒薬には含まれません。総合感冒薬には解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン等)、抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミン等)、鎮咳成分(ジヒドロコデイン等)、去痰成分などが配合されます。ジヒドロコデインも麻薬性鎮咳薬ですが、低用量で市販薬にも配合が認められています。
Q3 : H2ブロッカーに分類される胃薬の代表的な成分は次のうちどれか?
ファモチジンは胃壁細胞のヒスタミンH2受容体を選択的に遮断し、胃酸分泌を抑制するH2受容体拮抗薬です。胃潰瘍や胃炎、逆流性食道炎の治療に用いられ、市販薬としても販売されています。ロペラミドは止瀉薬、センノシドとビサコジルは便秘薬です。より強力な胃酸分泌抑制薬としてはプロトンポンプ阻害薬(オメプラゾール等)があります。
Q4 : 湿布薬などに含まれるサリチル酸メチルが、誤って大量に経口摂取された場合に類似する中毒症状を示す薬は次のうちどれか?
サリチル酸メチルはサリチル酸のメチルエステルで、体内で加水分解されサリチル酸となります。アスピリン(アセチルサリチル酸)も体内でサリチル酸に代謝されるため、両者の中毒症状は類似しており、耳鳴り、過呼吸、代謝性アシドーシス、高熱などが現れます。湿布薬の誤飲、特に小児では重篤な中毒を起こす可能性があり注意が必要です。
Q5 : 次のうち、抗がん剤による副作用として最も典型的でないものはどれか?
多くの抗がん剤は分裂の盛んな細胞を傷害するため、毛根細胞、骨髄細胞、消化管粘膜細胞などへの障害が副作用として現れます。これにより脱毛、白血球・赤血球・血小板減少(骨髄抑制)、悪心嘔吐、口内炎、下痢などが生じます。視力が回復するという作用は抗がん剤にはなく、むしろ一部の薬剤では視神経障害などが副作用として報告されています。
Q6 : 抗生物質と一緒に摂取すると吸収が著しく低下するため避けるべき飲食物は次のうちどれか?
テトラサイクリン系やニューキノロン系の抗生物質は、牛乳や乳製品に含まれるカルシウムイオンとキレートを形成し、消化管からの吸収が大幅に低下します。これにより薬の血中濃度が上がらず、効果が減弱してしまいます。同様にマグネシウムや鉄を含む制酸剤やサプリメントも併用を避ける必要があります。服用時は水で飲むのが基本です。
Q7 : インスリンが分泌される臓器はどこか?
インスリンは膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から分泌されるホルモンで、血糖値を下げる働きを持ちます。糖尿病治療薬としてのインスリン製剤は、このホルモンを補充する目的で使用されます。1型糖尿病では膵β細胞が破壊されインスリン分泌がほぼなくなるため、インスリン注射が必須となります。経口投与では消化管で分解されるため、皮下注射で投与されます。
Q8 : ワルファリンを服用中に摂取を控えるべき食品として最も有名なものは次のうちどれか?
ワルファリンは血液凝固を抑える抗凝固薬で、ビタミンKの作用を阻害することで効果を発揮します。納豆には多量のビタミンKが含まれ、さらに納豆菌が腸内でビタミンKを産生し続けるため、ワルファリンの効果を著しく減弱させます。クロレラや青汁も同様の理由で禁忌とされます。グレープフルーツはCa拮抗薬などで問題になります。
Q9 : 狭心症発作時に舌下投与される薬として有名なニトログリセリンの主な作用機序は次のうちどれか?
ニトログリセリンは体内で一酸化窒素(NO)を遊離し、血管平滑筋を弛緩させて血管を拡張します。特に静脈系を拡張することで心臓への前負荷を軽減し、冠動脈も拡張することで心筋への酸素供給を改善します。これにより狭心症発作を速やかに改善します。舌下投与は肝臓での初回通過効果を回避でき、口腔粘膜から速やかに吸収されるため即効性があります。
Q10 : 解熱鎮痛薬のアセトアミノフェンが主に作用する臓器はどこか?
アセトアミノフェンは中枢神経系(脳)に作用し、視床下部の体温調節中枢に働きかけて解熱効果を発揮し、また脳内のシクロオキシゲナーゼを阻害することで鎮痛作用を示します。NSAIDsと異なり末梢での抗炎症作用はほとんどありません。代謝は肝臓で行われますが、薬理作用の主たる作用部位は中枢神経系です。過量服用では肝障害を起こすため注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は薬クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は薬クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。