注射器は医療現場に欠かせない道具ですが、その歴史や仕組み、種類について詳しく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。発明された経緯や針の規格、注射方法の違い、安全に使うためのルールまで、知れば知るほど奥が深い世界が広がっています。今回は注射器にまつわる豆知識を全10問のクイズ形式でご紹介します。あなたは何問正解できるでしょうか。
Q1 : 注射器のシリンジ(筒)部分の容量を表す単位は次のうちどれか?
注射器のシリンジ容量はミリリットル(mL)で表されるのが医療現場での正式な単位です。日本では従来「cc(立方センチメートル)」も広く使われており、1mL=1ccと同じ容量を指しますが、医療事故防止の観点からSI単位であるmLへの統一が進められています。シリンジには1mL、2.5mL、5mL、10mL、20mLなど用途に応じたサイズがあり、薬液量に応じて適切なものを選択します。
Q2 : 注射器の使用済み針を再びキャップに戻す行為で、針刺し事故の主要原因となるものを何と呼ぶか?
使用済みの注射針を再びキャップに戻す行為を「リキャップ」と呼びます。リキャップ時に手元が狂って針が指に刺さる事故が多発しており、医療従事者のB型・C型肝炎やHIV感染の主要な原因となってきました。このため現在では原則としてリキャップ禁止が徹底されており、使用後はそのまま専用の耐貫通性容器(医療廃棄物容器)に廃棄することが標準的な手順となっています。
Q3 : 注射筒(シリンジ)と注射針を接続する規格で、ねじ込み式でロックする方式を何と呼ぶか?
シリンジと注射針の接続規格のうち、ねじ込んで固定する方式は「ルアーロック式」と呼ばれます。一方、押し込むだけのタイプは「ルアースリップ式」と呼ばれます。ルアーロック式は高圧をかけても針が外れにくいため、造影剤の注入や粘度の高い薬液の投与に適しています。1894年にドイツのヘルマン・ヴュルフィング・ルアーが考案した規格で、現在では国際標準として世界中の医療現場で使用されています。
Q4 : BCG(結核予防)ワクチンの接種に使われる、9本の針が並んだスタンプ型の注射器具を何と呼ぶか?
BCGワクチンの接種には「管針法(経皮接種法)」と呼ばれる方法が用いられ、9本の針が円形に2列並んだスタンプ型の器具で皮膚に押し付けて接種します。日本では1967年から管針法が標準となっており、注射筒で皮内に注入する従来法に比べて手技が簡便で、接種跡が均一になる特徴があります。乳児への接種で広く採用されています。
Q5 : インスリン自己注射などで使われる、ペン型の注射器具を一般に何と呼ぶか?
糖尿病患者がインスリンを自己注射する際に使用する、ペン型の注射器具は「ペン型注入器」と呼ばれます。1985年にデンマークのノボノルディスク社が世界初のペン型インスリン注入器「ノボペン」を発売しました。ダイヤルで投与量を調整でき、針の交換だけで繰り返し使用できるため、従来のシリンジよりも携帯性と利便性が高く、自己注射の負担を大幅に軽減しました。
Q6 : 注射針の先端が斜めにカットされている部分を何と呼ぶか?
注射針の先端が斜めに鋭くカットされている部分は「ベベル(bevel)」と呼ばれます。このベベルがあることで針が皮膚や血管に滑らかに刺入でき、患者の痛みを軽減できます。ベベルの角度や長さによって刺入抵抗が変わるため、用途に応じてショートベベル、ロングベベルなどが使い分けられています。採血ではロングベベル、神経ブロックではショートベベルが用いられることが一般的です。
Q7 : 注射の方法のうち、皮膚と筋肉の間の脂肪層に薬液を入れる注射を何と呼ぶか?
皮膚と筋肉の間の皮下脂肪組織に薬液を注入する方法は「皮下注射」と呼ばれます。インスリンや一部のワクチン(麻しん風しん混合ワクチンなど)で用いられ、針は通常45度または90度の角度で刺入します。吸収速度は筋肉内注射より遅く、静脈内注射よりは速いため、持続的な薬効が必要な場合に適しています。一般的に上腕や腹部、大腿部が接種部位として選ばれます。
Q8 : 注射器を発明したとされる人物は誰か?
注射器(皮下注射器)は1853年にスコットランドの医師アレクサンダー・ウッドによって発明されたとされています。彼は中空の針を持つガラス製シリンジを開発し、モルヒネを皮下に注射してリウマチや神経痛の治療に用いました。同時期にフランスのシャルル・プラヴァーズも類似の器具を開発しており、両者が現代的な皮下注射器の祖と言われています。
Q9 : 使い捨てプラスチック注射器を発明した人物の出身国はどこか?
使い捨てプラスチック製注射器は、ニュージーランドの薬剤師・獣医であるコリン・マードックによって1956年に発明されました。彼は動物への予防接種を効率化するため、ガラス製ではなく軽量で滅菌済みのプラスチック製注射器を考案しました。この発明により感染症の交差感染リスクが大幅に減少し、現代医療における安全な注射の普及に大きく貢献しました。
Q10 : 医療用注射針の太さを表す単位「ゲージ(G)」について、数字が大きくなると針はどうなるか?
注射針のゲージ(G)は数字が大きくなるほど針が細くなる規格です。例えば18Gは比較的太く、27Gや30Gは非常に細い針となります。これはワイヤーゲージの規格を踏襲したもので、採血や輸血には太めの針、皮下注射やインスリン注射には細い針が使われます。患者の痛みを軽減するために、用途に応じて適切なゲージを選ぶことが重要です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は注射器クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は注射器クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。