ウジェーヌ・イヨネスコの戯曲『犀』において、物語が進むにつれて町の人々が次々と変身していく動物は何か。
『犀』は、ある町の人々が理由も明確にされないまま次々と犀に変身していき、最後は主人公ベランジェ一人だけが人間の姿を保ち続けるという寓話的な戯曲である。これは当時のファシズムや全体主義、集団的な思考停止と同調圧力への風刺として書かれたとされ、不条理劇の中でも社会批評性の強い代表作として評価されている。象やライオン、熊といった他の大型動物に変身する設定は存在せず、作品のタイトルどおり「犀」への変身が物語全体を貫く中心的なモチーフとなっている。