望遠レンズは、遠くの被写体をぐっと引き寄せながら、独特の圧縮効果や背景ボケで写真表現の幅を広げてくれる存在です。仕組みや特徴を知れば、撮影の場面選びやレンズ選びのヒントも見えてきます。今回は望遠レンズにまつわる知識を問う全10問のクイズをご用意しました。何問正解できるか、ぜひ挑戦してみてください。
Q1 : APS-C機など、フルサイズより小さい撮像素子を持つカメラに望遠レンズを装着すると、フルサイズ換算の焦点距離はどうなるか。
APS-Cなどフルサイズより小さい撮像素子のカメラでは、センサーが小さい分だけレンズが結ぶ像の一部分しか使われないため、画角が狭くなり、フルサイズ換算で見た場合の焦点距離が長くなったように感じられる。このセンサーサイズの比率は「クロップファクター」と呼ばれ、例えばクロップファクターが1.5倍のカメラで200mmのレンズを使うと、フルサイズ換算でおよそ300mm相当の画角になる。この特性は望遠側で有利に働くため、野鳥撮影などで好まれることがある。
Q2 : ポートレート撮影において、望遠レンズの中でも中望遠(おおよそ85mm~135mm程度)がよく推奨される理由として最も適切なものはどれか。
広角レンズで人物の顔を近距離から撮影すると、パースペクティブの影響で鼻や顔の中心部が誇張されて歪んで見えやすい。一方、中望遠レンズは適度に被写体から離れた位置から撮影できるため、顔の遠近感の歪みが少なく自然な仕上がりになりやすい。また焦点距離が長い分、絞りを開けたときの背景ボケも得やすく、被写体を引き立てやすいことから、古くからポートレート撮影の定番の画角とされている。
Q3 : 一般的に、望遠レンズは広角レンズと比較して、レンズ本体の大きさや重さ、価格の傾向としてどのような特徴があるか。
望遠レンズは遠くの被写体を大きく写すため、レンズ内部で光を大きく屈折させる必要があり、焦点距離が長くなるほどレンズの構成枚数やレンズ径、鏡筒の全長が大きくなる傾向がある。特に開放F値を明るく保ったまま焦点距離を伸ばした超望遠レンズ(例えば600mm F4など)は、前玉が非常に大きくなり、重量も数kgに達し、価格も非常に高額になることが多い。そのため三脚や一脚を併用して撮影することも多い。
Q4 : 望遠レンズの一種で、35mm判換算でおおむね300mmを超えるような非常に長い焦点距離を持つレンズは、一般的に何と呼ばれるか。
望遠レンズの中でも、35mm判換算でおおむね300mmを超えるような極めて長い焦点距離を持つレンズは「超望遠レンズ」と呼ばれる。野鳥撮影や航空機撮影、遠方のスポーツ選手を大きく写したい場合などに用いられ、非常に狭い画角で被写体を大きく引き寄せて撮影できる。一方でレンズ自体が大型で重く、価格も高額になりやすいため、プロや専門的な撮影者に使用されることが多い機材である。
Q5 : 反射望遠レンズ(ミラーレンズ)で撮影した写真の背景ボケに見られる、他の望遠レンズにはあまり見られない特徴的な形状は何か。
反射望遠レンズは、レンズの中に凹面鏡と凸面鏡を組み合わせて光路を折り返す構造を持つため、通常のレンズよりも大幅に小型軽量化できる。しかし、光を反射させる副鏡が光路の中心部を遮る構造上、ピントが合っていない光点(ボケ)の中心部にも影ができてしまい、輪郭だけが明るいドーナツ状(リング状)のボケになるという独特の特徴を持つ。この効果は「リングボケ」とも呼ばれ、反射望遠レンズならではの見分け方の一つとされる。
Q6 : 望遠レンズで手ブレを防ぐための目安として、古くから写真撮影で言われてきた経験則はどれか。
望遠レンズは画角が狭く被写体を拡大して写すため、わずかな手の動きも画面上では大きなブレとして現れやすい。そのため古くから「シャッター速度は焦点距離の逆数(焦点距離分の1秒)より速くする」という経験則が使われてきた。例えば焦点距離300mmのレンズであれば、シャッター速度を1/300秒より速くすることでブレを抑えやすいとされる。手ブレ補正機構の発達により現在では多少緩和されているが、目安として今も広く知られている。
Q7 : 望遠レンズと対照的に、画角が広く、遠近感を誇張して写すレンズは何と呼ばれるか。
広角レンズは望遠レンズとは反対に焦点距離が短く、画角が広いレンズである。広い範囲を一度に写し込める一方、遠近感が強調されるため、手前の被写体は大きく、奥の被写体は小さく写る特徴がある。望遠レンズが遠近感を圧縮するのに対し、広角レンズは遠近感を誇張する効果を持つため、風景写真や建築写真、狭い室内の撮影などに多用される。
Q8 : 望遠レンズ、特に超望遠レンズが野生動物やスポーツの撮影で好まれる主な理由は何か。
野生動物やスポーツの撮影では、被写体に物理的に近づくことが危険だったり、ルール上禁止されていたりする場合が多い。超望遠レンズは焦点距離が長く画角が狭いため、遠く離れた場所からでも被写体を大きく引き寄せて撮影できる。そのため、動物を驚かせずに撮影したり、競技の妨げにならない位置から選手を大きく写したりすることが可能になり、野生動物写真やスポーツ写真の定番機材となっている。
Q9 : テレコンバーター(エクステンダー)を望遠レンズに装着した場合、一般的に起こる変化はどれか。
テレコンバーターはレンズとカメラの間に装着して焦点距離を伸ばす光学アクセサリーである。例えば1.4倍のテレコンバーターを使うと焦点距離が1.4倍になるが、レンズに入る光量が減るため開放F値は約1段暗くなる。2倍のテレコンバーターでは焦点距離が2倍になる代わりに約2段暗くなる。焦点距離が伸びる利点がある一方、暗所での撮影やオートフォーカス性能には不利に働くことが多い。
Q10 : 望遠レンズで撮影した写真によく見られる「圧縮効果」とは、どのような現象か。
望遠レンズは画角が狭く、遠くの被写体を大きく写すため、手前の被写体と奥の被写体の大きさの差が広角レンズに比べて小さくなる。この結果、実際の距離感より奥行きが圧縮されたように見える「圧縮効果(望遠圧縮)」が生じる。電車が連なって見える写真や、遠くの月と手前の建物が同じくらいの大きさに見える写真などでよく利用される効果である。
まとめ
いかがでしたか? 今回は望遠レンズクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は望遠レンズクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。