ソプラノサックスは、サックス族の中でも澄んだ高音と鋭く伸びやかな音色が魅力の楽器。アドルフ・サックスによる誕生の歴史から、楽器としての構造や調性の仕組み、ジャズの名手たちが生み出した名演まで、知っているつもりでも意外と奥深い世界が広がっている。この記事では、ソプラノサックスの基礎から音楽史に残るエピソードまでを問うクイズを10問用意した。あなたはどれだけ正解できるだろうか。
Q1 : 現代のスムースジャズの分野でソプラノサックス奏者として世界的な人気を得た、「Songbird」のヒットで知られるアメリカの奏者は誰か?
ケニー・Gはスムースジャズのジャンルで世界的な人気を得たサックス奏者であり、特にソプラノサックスを用いた甘く伸びやかなメロディラインを特徴とする演奏で知られる。1986年のアルバム収録曲「Songbird」の大ヒットにより一躍有名になり、ソプラノサックスの柔らかく美しい音色をポピュラー音楽のリスナーに広く浸透させた代表的な演奏家として知られている。ソプラノサックスを前面に押し出した作風は、その後のスムースジャズ人気の広がりにも大きな影響を与えたとされる。
Q2 : ソプラノサックスの運指(指使い)は、アルトサックスやテナーサックスと比べてどのような関係にあるか?
サックス族の楽器は管の長さや調性が異なっていても、基本的な運指システムはほぼ統一されている。そのためアルトサックスやテナーサックスの奏者がソプラノサックスに持ち替えても、移調による実音の違いを除けば、ほぼ同じ指使いで演奏することができる。これはアドルフ・サックスが族全体として統一的な設計思想のもとに各楽器を作り上げたことによる大きな利点の一つとされている。そのため複数のサックスを持ち替える奏者(ダブラー)にとって習得の負担が比較的少ない楽器とされている。
Q3 : ソプラノサックスの管体に主に使われている材質は何か?
ソプラノサックスは発音原理の違いから木管楽器に分類されるが、実際の管体には真鍮(黄銅)を主体とする金属が用いられている。表面には変色や腐食を防ぐためにラッカー仕上げや銀メッキなどの加工が施されることが多い。木管楽器という分類はリードを振動させて発音する仕組みに基づくものであり、材質そのものを指す言葉ではない点に注意が必要である。軽量化や音色の違いを狙って、一部にはプラスチック製や特殊合金製のモデルも存在するが、主流は金属製である。
Q4 : サックス族の中で、ソプラノサックスよりも高い音域を担当する楽器はどれか?
サックス族は高音から低音へ向かって、ソプラニーノ、ソプラノ、アルト、テナー、バリトン、バスという順に音域が並んでいる。選択肢の中でソプラノサックスより高い音域を担当するのはソプラニーノサックスのみであり、ソプラノより一回り小さい管体を持つ。一方でアルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスはいずれもソプラノサックスより低い音域を担当する楽器として位置づけられている。ソプラニーノサックスはソプラノよりもさらに小型で、吹奏楽やサックスアンサンブルなどで用いられることが多い楽器である。
Q5 : 初期ジャズにおいてソプラノサックスの第一人者として知られる、ニューオーリンズ出身のミュージシャンは誰か?
シドニー・ベシェはニューオーリンズ出身で、クラリネットとともにソプラノサックスの名手として知られる初期ジャズの代表的演奏家である。強いビブラートを効かせた情熱的な演奏スタイルを確立し、自作曲「プチ・フルール」などで広く知られている。当時まだ珍しかったソプラノサックスをジャズの主要な独奏楽器として定着させた功労者の一人として、音楽史の中で高く評価されている人物である。彼の演奏はその後の多くのジャズサックス奏者に影響を与えたとされている。
Q6 : ソプラノサックスで使用されるリード(発音体)はどのタイプか?
サックス族は金属製の管体を持つため金管楽器と誤解されやすいが、マウスピースに取り付けた一枚の葦(あし)製のリードを振動させて発音する「シングルリード」の木管楽器に分類される。ソプラノサックスも例外ではなく、クラリネットやアルトサックス、テナーサックスなどと基本的に同じ仕組みでリードを振動させて音を出しており、リードの振動が音色や吹奏感を大きく左右する重要な要素となっている。リードの厚みや硬さを変えることで、音色や吹奏感を細かく調整できる点も他のシングルリード楽器と共通している。
Q7 : ソプラノサックスの管体の形状について、正しい説明はどれか?
ソプラノサックスはアルトサックスやテナーサックスのようにU字に大きく湾曲しておらず、クラリネットに似たベルまでまっすぐな「ストレートタイプ」の管体を持つモデルが伝統的な主流である。近年はネックやベル部分がわずかに湾曲した「カーブドソプラノ」と呼ばれるモデルも製造されているが、基本的な形状は直管である。なお材質は木管楽器に分類されるが、実際には真鍮(黄銅)製の金属管である。直管構造により音の抜けが良く、ソプラノサックス特有の鋭くまっすぐに伸びる音色を生み出す要因の一つとも言われている。
Q8 : ソプラノサックスの調性(移調楽器としての基準音)はどれか?
ソプラノサックスはB♭(変ロ調)を基準とする移調楽器であり、楽譜上の記譜音に対して実音は長2度低く鳴る仕組みになっている。同じB♭管のテナーサックスよりも1オクターブ高い音域を担当する楽器である。一方でアルトサックスやバリトンサックスはE♭管であり、サックス族全体としてはB♭管とE♭管の楽器が音域の高低に応じて交互に並ぶように体系立てて設計されている。この移調の仕組みを理解しておくことは、他の調の楽器と合奏する際の編曲や移調作業において重要な基礎知識となる。
Q9 : 1961年発表のアルバムに収録され、ジョン・コルトレーンがソプラノサックスを用いた代表的な演奏として知られる曲はどれか?
ジョン・コルトレーンは1960年代にソプラノサックスを積極的に取り入れたジャズミュージシャンとして知られており、特に1961年のアルバムに収録された「マイ・フェイバリット・シングス」での演奏は代表作とされる。モーダルな即興奏法とソプラノサックス特有の鋭く伸びやかな音色が組み合わさった名演であり、この楽器の表現の可能性を広くジャズファンに知らしめた演奏として高く評価されている。この演奏をきっかけにソプラノサックスを持ち替えるジャズサックス奏者が増えたとも言われている。
Q10 : ソプラノサックスを考案し、サックス族の楽器として1846年に特許を取得した人物は誰か?
ソプラノサックスを含むサックス族は、ベルギー出身の楽器製作者アドルフ・サックスによって考案され、1846年にフランスで特許が取得された。彼は低音から高音まで幅広い音域をカバーする統一的な楽器群として設計し、その中にソプラノサックスも含まれていた。今日でもこの楽器名は彼の名前に由来しており、木管楽器と金管楽器の特徴を併せ持つ独自の楽器として広く知られている。この特許の後、サックス族は吹奏楽や軍楽隊で急速に普及し、後にジャズなど多様なジャンルへと活躍の場を広げていった。
まとめ
いかがでしたか? 今回はソプラノサックスクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はソプラノサックスクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。