リフォームとリノベーションの違いから耐震基準、マンションの専有部分・共用部分、契約不適合責任まで、住まいの改修にまつわる基礎知識を確認する全10問のクイズです。何気なく使っている言葉や制度でも、正確に理解できているか意外と曖昧なもの。リノベーションを検討している方もそうでない方も、住まいの知識を試しながら楽しく学んでみてください。
Q1 : 中古住宅を購入してリノベーションする際、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の対象となるために増改築等工事に一般的に求められる要件はどれか。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は新築住宅の取得だけでなく、一定の要件を満たす増改築等工事にも適用される制度です。対象となるには、工事費用が一定額(概ね100万円)を超えることや、工事後の住宅の床面積要件、居住要件、借入金の返済期間要件など、税法で定められた複数の条件を満たす必要があります。単に費用をかけてリノベーションすれば自動的に控除対象になるわけではなく、また新築工事に限定された制度でもありません。DIYで行った工事は施工業者による証明書の要件を満たせないことが多く、通常は控除の対象外となります。
Q2 : マンションの共用部分にあたるものとして、区分所有法上一般的に扱われるのはどれか。
分譲マンションにおけるバルコニーは、各住戸の専有部分に付随して使用できるものの、建物の外壁と一体化した構造であり、火災時の避難経路としての役割も持つため、区分所有法上は「共用部分」に分類されるのが一般的です(専用使用権が設定された「専用使用部分」として扱われます)。そのため、バルコニーの床や手すりの色・仕様を大きく変更する工事は、原則として管理組合の承認が必要になります。一方、専有部分内の床仕上げやクロス、キッチンの内装部分は所有者が比較的自由にリノベーションできる範囲です。
Q3 : 建築基準法上、建物の主要構造部(柱・梁・階段等)の過半を修繕・模様替えする「大規模の修繕・模様替え」に該当する場合、一般的に必要となる手続きはどれか。
建築基準法では、建物の柱・梁・床・屋根・階段など主要構造部の過半について行う大規模な修繕や模様替えは「大規模の修繕・大規模の模様替え」に該当し、増築や新築と同様に建築確認申請が必要とされています。フルリノベーションやスケルトンリフォームのように構造躯体に大きく手を入れる工事では、この建築確認の要否を事前に確認することが重要で、確認を怠ると違法建築とみなされるおそれがあります。用途変更届や開発許可、景観条例の届出は、それぞれ建物の用途変更や大規模開発、景観規制など別の場面で必要となる手続きです。
Q4 : 建物の柱・梁・床・外壁などの構造躯体だけを残し、内装・間仕切りや設備をすべて解体して作り直すリノベーション手法を何と呼ぶか。
スケルトンリフォームとは、建物の柱・梁・床・外壁・屋根などの構造躯体(スケルトン)だけを残し、内装の間仕切り壁や床仕上げ、設備配管、電気配線などをすべて解体・撤去したうえで、ゼロから間取りや設備を作り直すリノベーション手法です。中古マンションや古い戸建てを購入して大規模に改修する際によく採用され、間取りの自由度が高く、老朽化した配管や断熱材も一新できるメリットがあります。一方、部分リフォームは既存の間取りを活かして一部の設備や内装のみを改修する工事を指すため、スケルトンリフォームとは異なります。
Q5 : 冬季の住宅において、暖房で暖めた熱が最も大きく逃げていく部位はどこか(一般的な木造住宅の傾向として)。
経済産業省や関連団体の資料では、断熱性能が低い住宅において冬季に室内の熱が外部へ逃げる割合は、窓や玄関ドアなどの開口部からが最も大きいとされ、一般的な木造住宅で約半数以上を占めるとされています。壁や床、屋根からの熱損失もありますが、ガラス面積の大きい窓は熱を伝えやすく、隙間からの空気の出入りも起こりやすいため、断熱リノベーションでは複層ガラスへの交換や内窓の設置など、開口部の断熱改修が費用対効果の高い対策として広く推奨されています。
Q6 : 2020年4月施行の改正民法により、それまで「瑕疵担保責任」と呼ばれていた売主の責任は何という名称に変更されたか。
2020年4月に施行された改正民法により、それまで売買契約における売主の責任として用いられてきた「瑕疵担保責任」という用語・制度は「契約不適合責任」に改められました。従来は目的物に隠れた欠陥(瑕疵)があった場合の責任という考え方でしたが、改正後は引き渡された物が契約の内容に適合しているかどうかを基準に、買主は追完請求や代金減額請求、損害賠償請求、契約解除などを求められるようになりました。中古住宅の売買やリノベーションを検討する際には、この契約不適合責任の範囲や特約の内容を確認することが重要です。
Q7 : RC造の分譲マンションで、壁そのものが建物を支える構造となっており、リノベーション時に間取り変更の自由度が低い構造形式はどれか。
鉄筋コンクリート造のマンションには、柱と梁で建物を支える「ラーメン構造」と、鉄筋コンクリートの壁自体が建物を支える「壁式構造」があります。壁式構造は主に低層〜中層マンションに多く採用され、構造上重要な耐力壁を撤去したり大きく開口を設けたりすることができないため、リノベーションで間取りを大きく変更する際の自由度が低くなる傾向があります。一方ラーメン構造は柱と梁で建物を支えるため、室内の壁の多くを比較的自由に動かしやすく、リノベーション向きとされることが多いです。
Q8 : リフォームとリノベーションの違いに関する説明として、一般的に正しいものはどれか。
一般的な用語の使い分けとして、「リフォーム」は主に古くなった住宅を新築時の状態や機能に近づける原状回復的な工事を指し、内外装の修繕や設備の交換などが該当します。一方「リノベーション」は既存の建物に対して間取り変更や断熱性能の向上、デザインの刷新など、新築時にはなかった付加価値を与える大規模な改修を指すことが一般的です。ただし両者の境界は業界内でも厳密に統一されているわけではなく、法律で定義された用語でもありません。したがって選択肢3や4のように法令上の明確な定義があるとする説明や、耐震工事・模様替えのみに限定する説明は誤りです。
Q9 : 現行の「新耐震基準」が適用される建築確認申請の時期として正しいのはどれか。
日本の耐震基準は建築基準法に基づき、1981年6月1日に大きく改正され、それ以降に建築確認を受けた建物には「新耐震基準」が適用されています。この基準では震度6強から7程度の大規模地震でも倒壊・崩壊しないことを目標としており、それ以前の「旧耐震基準」の建物より高い耐震性能が求められます。中古住宅をリノベーションする際は、この1981年6月1日という日付が耐震性を判断する重要な目安の一つとなり、住宅ローン控除や各種補助金の要件でも基準として用いられることがあります。したがって正解は1981年6月1日以降です。
Q10 : 分譲マンションをリノベーションする際、専有部分の工事だけでは変更できないものはどれか。
分譲マンションは大きく「専有部分」と「共用部分」に分かれており、区分所有法上、床材やクロス、室内建具、キッチン設備など専有部分内の仕上げ・設備は所有者の意思で工事・変更できます。しかし給排水管のうち、各住戸を貫通して建物全体をつなぐ共用部分の縦管(たてかん)は、マンション全体の給排水システムに関わるため専有部分の工事だけでは位置や仕様を変更できません。リノベーションで水回りの位置を大きく動かしたい場合、この共用部分の制約が間取り変更の自由度を左右する重要なポイントになります。
まとめ
いかがでしたか? 今回はリノベーションクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はリノベーションクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。