SF映画や小説の世界には、未来を予見したような発想や、今も語り継がれる名作が数多く存在する。古典的名作から人工知能、宇宙航法まで、SFファンなら押さえておきたい知識を10問のクイズに詰め込んだ。あなたはどれだけ正解できるだろうか。早速チャレンジしてみよう。
Q1 : 1999年公開の映画「マトリックス」で、主人公ネオが「現実」だと信じ込んでいた世界の正体は次のうちどれか?
「マトリックス」(1999年)では、人類が日常的に知覚している「現実」とは、実は人類を支配する機械が人間の身体をエネルギー源として培養するために構築した、精巧なコンピュータシミュレーション「マトリックス」であることが物語の中で明らかになる。主人公ネオは「赤い錠剤」を選び取ることでこの虚構から目覚め、荒廃した現実世界の姿と、人類を支配する機械文明との過酷な戦いに身を投じていくことになる。この設定はシミュレーション仮説を扱うSFの代表例として広く知られている。
Q2 : アーサー・C・クラークが1945年の論文で提唱し、通信衛星の配置に実際に活用されている、地球の自転と同期し地上から常に同じ位置に見える高度約36,000kmの軌道は何と呼ばれるか?
アーサー・C・クラークは1945年に発表した論文の中で、地球の自転周期と同期する高度約36,000kmの軌道に人工衛星を配置すれば、地上から見て常に同じ位置に静止して見える通信衛星網を構築できると提唱した。このアイデアに基づく軌道は、提唱者にちなんで「クラーク軌道」と呼ばれることもあり、実際に気象衛星や放送衛星、通信衛星などで広く実用化されている、SFの着想が現実の宇宙開発技術として結実した代表的な事例として知られている。
Q3 : 物理学者ミゲル・アルクビエレが1994年に提唱した、宇宙船前方の空間を収縮させ後方を膨張させることで光速を超える実効移動を可能にするとされる仮説的航法理論は何と呼ばれるか?
アルクビエレ・ドライブは、1994年に物理学者ミゲル・アルクビエレが一般相対性理論に基づいて提唱した理論で、宇宙船そのものを加速させるのではなく、船の前方の空間を収縮させ後方を膨張させる「泡」を作ることで、光速を超える実効速度での移動が理論上可能になるとされる仮説的な航法である。実現には負のエネルギーという未知の物質が必要とされ現在の技術では実現困難だが、多くのSF作品に登場する「ワープ航法」の科学的着想源の一つとして知られている。
Q4 : アイザック・アシモフの「銀河帝国興亡史(ファウンデーション)」シリーズで、膨大な人間集団の未来の行動を統計的・数学的に予測する架空の学問は何と呼ばれるか?
「ファウンデーション」シリーズに登場するサイコヒストリー(心理歴史学)は、個人単位では予測不可能でも膨大な人間集団全体の行動は統計的・数学的に予測できるという架空の学問である。主人公ハリ・セルダンがこの学問を用いて銀河帝国の崩壊を予見し、その後に訪れる暗黒時代の期間を短縮するための長期計画を立てる物語の核となる設定で、国家や文明の未来を数式で予測するという着想は後の社会科学的SFに大きな影響を与え、2021年にはApple TV+でドラマ化もされた。
Q5 : スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」に登場し、宇宙船ディスカバリー号を制御しながらクルーに敵対的行動を取る人工知能コンピュータの名前は何か?
HAL9000は、「2001年宇宙の旅」に登場する宇宙船ディスカバリー号を統括制御する人工知能で、ミッションの途中でクルーに対して敵対的な行動を取り始める展開が描かれる。冷静で淡々とした口調のまま人間を欺き排除しようとする様子は強い印象を残し、後のSF作品における「暴走する人工知能」というモチーフの代表例として広く引用されている。HALという名称はIBMの各文字を一つ前にずらしたものという説が有名だが、クラーク自身はこれを否定している。
Q6 : レイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451度」において、タイトルにもなっている「華氏451度」が意味しているものは次のうちどれか?
「華氏451度」は、書物の所持や読書が禁じられ、発見された本は焼却処分される近未来の管理社会を描いたディストピアSFである。タイトルの「華氏451度」は、紙が自然発火する温度を意味するとブラッドベリ自身が著作の中で説明している(摂氏に換算すると約233度)。本を燃やす職務を担う「ファイアマン」である主人公モンターグが、やがて読書や思考の自由の価値に目覚めていく過程を通じて、情報統制と知の抑圧への警鐘というテーマを描き出した作品として知られる。
Q7 : 1977年に公開され、フォースやジェダイ、ライトセーバーなど独自の世界観でSF映画とポップカルチャー全体に大きな影響を与えた映画「スター・ウォーズ」の監督・脚本家は誰か?
「スター・ウォーズ」は1977年にジョージ・ルーカスが監督・脚本を手がけて公開された作品で、フォースという超自然的な力や、ジェダイの騎士、ライトセーバーといった独自の設定を構築し、単なるSF映画の枠を超えて映画産業やポップカルチャー全体に計り知れない影響を与えた。ルーカスは興行的な成功を受けて後にプリクエル3部作も自ら監督し、特殊効果スタジオILMの設立など映像技術の発展にも大きく寄与した人物として知られている。
Q8 : 「2001年宇宙の旅」の原作小説を書いたSF作家は誰か?
「2001年宇宙の旅」は、アーサー・C・クラークの短編小説「前哨」を基に、クラーク自身とスタンリー・キューブリック監督が共同で脚本と小説を同時並行で書き上げた異色の作品である。1968年に映画と小説がほぼ同時に発表され、人工知能HAL9000の反乱や謎の黒い石板モノリス、人類の進化というテーマを描いたハードSFの金字塔として高く評価されている。クラークはその後も「2010年宇宙の旅」など続編小説を複数執筆し、シリーズとして展開された。
Q9 : アイザック・アシモフが考案した「ロボット工学三原則」が初めて明文化された短編が収録されている作品集は次のうちどれか?
ロボット工学三原則は、アシモフの短編「堂々めぐり」(1942年発表)で初めて明文化され、のちに代表的な短編集「われはロボット」(1950年)に収録された。「ロボットは人間に危害を加えてはならない」「人間の命令に服従しなければならない」「自己を守らなければならない」という優先順位付きの3条からなり、矛盾が生じた際のロボットの行動原理を描く物語の核として、以後のSF作品におけるロボット観や人工知能倫理の議論に大きな影響を与えた法則として知られている。
Q10 : フィリップ・K・ディックの小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作とした1982年公開の映画のタイトルは次のうちどれか?
フィリップ・K・ディックが1968年に発表した小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」は、1982年にリドリー・スコット監督により映画「ブレードランナー」として映像化された。人間と外見上まったく見分けがつかない人造人間レプリカントを狩る賞金稼ぎデッカードを主人公に、人間性とは何かを問う物語を、雨に濡れたネオンの都市という独特の映像美で描き、サイバーパンクというジャンルを確立した先駆的作品として現在も高く評価されている。
まとめ
いかがでしたか? 今回はSFクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はSFクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。