抹茶はなぜあの鮮やかな緑色とまろやかな甘みを持つのか。産地の歴史から栽培法、成分、点て方、保存のコツまで、知っているようで知らない奥深い世界が広がっています。あなたはどれだけ理解しているか、全10問のクイズで抹茶博士度を試してみましょう。
Q1 : 抹茶の鮮やかな緑色のもととなっている、植物の光合成に関わる色素成分は何?
抹茶の鮮やかな緑色は、主にクロロフィル(葉緑素)という色素によるものです。クロロフィルは植物が光合成を行う際に光エネルギーを吸収する役割を持つ色素で、抹茶の原料となる碾茶は被覆栽培によって光合成を抑えつつも葉を柔らかく保つため、クロロフィルが豊富に残りやすいとされています。カロテノイドは黄色やオレンジ色、アントシアニンは赤や紫色、フラボノイドは黄色系の色素に関わる成分であり、抹茶特有の鮮やかな緑色を作り出しているのはクロロフィルです。
Q2 : 抹茶を点てる際、一般的に適温とされる湯の温度に近いものはどれ?
抹茶を点てる際の湯の温度は、一般的に80℃前後が適温とされています。湯の温度が高すぎると、抹茶に含まれる苦味・渋み成分であるカフェインやカテキンが多く抽出されてしまい、味が苦く渋くなりすぎることがあります。逆に温度が低すぎると抹茶がうまく溶けず、泡立ちも悪くなってしまいます。そのため、沸騰した湯を一度冷ましてから使うことが多く、茶道の点前でも湯温への配慮が重要視されています。100℃や95℃は高温すぎ、40℃では低すぎるとされています。
Q3 : 京都の宇治と並ぶ抹茶の名産地として知られる、愛知県にある産地はどこ?
愛知県西尾市は、京都府の宇治と並んで抹茶の生産量・出荷量が全国有数の産地として知られています。矢作川流域の肥沃な土地と気候条件が茶葉の栽培に適しており、明治時代から本格的に茶業が発展してきました。西尾の抹茶は「西尾の抹茶」として地理的表示(GI)保護制度にも登録されており、国内外で高く評価されています。岡崎市・豊田市・一宮市も愛知県内の都市ですが、抹茶の名産地として特に知られているのは西尾市です。
Q4 : 抹茶の原料である碾茶と、一般的な煎茶の製法上の大きな違いは何?
抹茶の原料となる碾茶は、収穫した茶葉を蒸したのち、煎茶のように揉む工程を行わず、そのまま乾燥させて作られます。これに対し一般的な煎茶は、蒸した後に葉を揉みながら乾燥させる揉捻という工程を経ることで、細く撚れた形状になります。この揉む・揉まないという工程の違いが、碾茶と煎茶の大きな特徴の一つです。碾茶と煎茶はどちらも発酵させない不発酵茶であり、蒸すか釜炒りするかという点でも共通して蒸し製法が用いられます。
Q5 : 抹茶をおいしい状態で保存するために適した方法はどれ?
抹茶は非常に酸化しやすく、光や湿気、高温、においの強いものからの影響を受けやすいお茶です。そのため、開封前後にかかわらず、抹茶は密閉できる容器に入れ、できるだけ空気に触れさせないようにして冷蔵庫または冷凍庫で保存するのが望ましいとされています。常温での保管や日光が当たる場所への放置は品質の劣化を早め、風味や色合いが損なわれる原因になります。使用する際は、冷蔵・冷凍していた抹茶を室温に戻してから開封すると、結露による湿気の混入を防げます。
Q6 : 抹茶の原料となる、日光を遮って栽培した茶葉を蒸して乾燥させ、茎や葉脈を取り除いたものを何と呼ぶ?
抹茶の原料は碾茶と呼ばれる茶葉です。碾茶は、収穫前に茶園を覆いで覆って日光を遮る被覆栽培を行った茶葉を、摘んだ後に蒸して揉まずにそのまま乾燥させ、茎や葉脈を取り除いたものを指します。この碾茶を茶臼などで細かく挽くことで、粉末状の抹茶が作られます。玉露も被覆栽培を行いますが揉んで乾燥させる点が異なり、番茶やほうじ茶は碾茶とは異なる工程・原料で作られる別種のお茶です。つまり抹茶は碾茶を粉砕したものであり、碾茶自体が抹茶の直接の原料となります。
Q7 : 抹茶に豊富に含まれ、うま味や甘みのもとになり、リラックス効果があるとされるアミノ酸は?
テアニンは緑茶に含まれるアミノ酸の一種で、うま味や甘み、まろやかな味わいのもとになる成分です。特に抹茶は被覆栽培によって日光を遮ることでテアニンがカテキンに変化するのを抑えられるため、他の茶に比べてテアニンの含有量が多いとされています。また、テアニンにはリラックス効果があると考えられており、脳内のアルファ波を増加させる働きが報告されています。カフェインは覚醒作用、カテキンは苦味や渋み、抗酸化作用に関わる成分で、それぞれテアニンとは異なる役割を持っています。
Q8 : 抹茶の原料となる茶葉を栽培する際に行われる、収穫前の一定期間、茶園に覆いをかけて日光を遮る栽培方法を何という?
被覆栽培とは、抹茶や玉露の原料となる茶葉を育てる際に、収穫の2〜3週間ほど前から茶園に寒冷紗などの覆いをかけて日光を遮る栽培方法です。日光を遮ることで茶葉の渋み成分であるカテキンの生成が抑えられ、うま味成分のテアニンが多く残るため、抹茶特有のまろやかな味わいと鮮やかな緑色が生まれます。水耕栽培は土を使わず水で育てる方法、有機栽培は農薬や化学肥料を使わない栽培方法、高冷地栽培は標高の高い涼しい土地で行う栽培方法で、いずれも抹茶特有の被覆による味づくりとは異なります。
Q9 : 茶道で抹茶を点てる際に使う、細く割った竹で作られた泡立て用の道具を何という?
茶筅(ちゃせん)は、茶道で抹茶を点てる際に湯と抹茶をかき混ぜて泡立てるために使う道具で、竹を細かく割いて作られています。穂先の数や形状には流派によって違いがあり、薄茶用と濃茶用で使い分けられることもあります。茶杓(ちゃしゃく)は抹茶をすくうための細長い竹のさじ、棗(なつめ)は抹茶を入れておく蓋付きの容器、柄杓(ひしゃく)は釜から湯や水をすくうための道具で、いずれも茶道具ですが役割は茶筅とは異なります。
Q10 : 抹茶の産地として全国的に最も有名な、京都府にある地名は?
京都府宇治市は、鎌倉時代に栄西が中国から持ち帰った茶の種を明恵上人が栽培したことに始まるとされ、室町時代には足利将軍家に献上する茶園が整備されるなど、古くから高級茶の産地として発展してきました。現在も宇治茶は全国的なブランドとして高く評価されており、抹茶をはじめ玉露や煎茶など多様な高級茶が生産されています。静岡は日本一の茶葉生産量を誇る産地、八女(福岡)や知覧(鹿児島)も玉露や煎茶の名産地として知られますが、抹茶の代名詞的な産地としては宇治が最も広く知られています。
まとめ
いかがでしたか? 今回は抹茶クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は抹茶クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。