古代ハワイの神々への祈りから生まれ、王族の禁止令を乗り越えて世界へ広がったフラダンス。フラ・カヒコとフラ・アウアナの違いから、伝説の王が復興させた歴史、伝統楽器や衣装の意外な由来まで、ハワイ文化の奥深さを試す全10問。フラ好きもハワイ初心者も、知っているようで知らない世界に挑戦してみよう。
Q1 : 伝統的なフラの衣装であるスカート「パウ」は、本来何の葉を使って作られていたか? バナナの葉 ティー(キー)の葉 ヤシの葉 タロイモの葉
一般的に「フラ=草(乾草)のスカート」というイメージが強いが、これは20世紀に観光ショー向けに広まったイメージであり、本来のハワイの伝統的なフラの衣装「パウ」は、ティー(キー)の葉やカパ(樹皮布)を用いて作られていた。ティーリーフは魔除けや神聖な力を持つとされる植物でもあり、実用性だけでなく精神的な意味合いも込められて衣装に用いられてきた。
Q2 : フラの師匠であり、生徒に技術だけでなく精神性や文化的知識も伝える指導者のことを何と呼ぶか? クムフラ オリ パフ ウリウリ
「クムフラ」はフラの師匠を意味するハワイ語で、「クム」は源・基盤、「フラ」は踊りを意味する。単に踊りの技術を教えるだけでなく、ハワイの歴史や神話、言語、精神性までを弟子に伝える重要な存在とされる。クムフラになるには長年の厳しい修行が必要とされ、ハワイ文化の継承者として社会的にも高い敬意を払われている。
Q3 : ひょうたんの実で作られる、フラ・カヒコの演奏で使われる代表的な打楽器を何と呼ぶか? パフ イプ ウリウリ プイリ
「イプ」はひょうたん(瓢箪)の実をくり抜いて作られる打楽器で、フラ・カヒコの伴奏に欠かせない代表的な楽器の一つである。地面や台の上に打ちつけたり手で叩いたりしてリズムを刻み、詠唱(オリ)や踊りと一体となって独特の雰囲気を作り出す。二つのひょうたんを組み合わせた「イプ・ヘケ」と呼ばれる種類も存在する。イプを用いた演奏はフラ・カヒコの荘厳な雰囲気を支える重要な要素であり、現在でもハワイの伝統音楽教育の中で欠かせない存在となっている。
Q4 : 1830年代、キリスト教の影響を受けて公の場でのフラの上演を禁止したハワイの人物は誰か? カラカウア王 リリウオカラニ女王 カアフマヌ女王 キノー王
カアフマヌ女王はハワイ王国の摂政であり、キリスト教宣教師の影響を強く受けて改宗した人物である。フラは異教的な儀式と結びついていると見なされ、彼女の統治下の1830年代に公の場での上演が厳しく禁止された。この禁止によりフラは一時衰退したが、後にカラカウア王の時代に復興を遂げることになる。
Q5 : 禁止されていたフラを公に復興させ、「メリー・モナーク(陽気な王)」の愛称で知られるハワイ国王は誰か? キノー王 リリウオカラニ女王 カアフマヌ女王 カラカウア王
カラカウア王は1874年から1891年までハワイ王国を統治した国王で、社交的で芸術を愛する性格から「メリー・モナーク(陽気な王)」と呼ばれた。彼はキリスト教宣教師の影響で衰退していたフラを国の文化として公に復興させ、戴冠式などの重要な行事でフラを披露させた。この功績を称え、現在ハワイ島ヒロで開催される世界的なフラ大会は彼の名にちなんで命名されている。
Q6 : カラカウア王の名にちなんで名付けられた、毎年ハワイ島ヒロで開催される世界最高峰のフラ競技大会は何か? メリー・モナーク・フェスティバル アロハ・フェスティバル プリンス・ロット・フラ・フェスティバル キング・カメハメハ・フラ大会
「メリー・モナーク・フェスティバル」は1964年に始まった、ハワイ島ヒロで毎年春に開催される世界最高峰のフラ競技大会である。名称は復興の功労者であるカラカウア王の愛称「メリー・モナーク」に由来する。世界中から集まったハラウ(フラの流派・教室)が古典的なフラ・カヒコと現代的なフラ・アウアナの両部門で技術と表現力を競い合い、世界中のフラ愛好者から注目される一大イベントとなっている。
Q7 : 楽器を伴わず、声だけで唱えられるハワイの伝統的な詠唱(チャント)のことを何と呼ぶか? フラ・アウアナ クムフラ イプ オリ
「オリ」とは、楽器を伴わず声のみで捧げられるハワイの伝統的な詠唱のことである。神々や祖先への祈り、自然への畏敬、系譜(ゲネアロジー)などを伝える神聖な役割を持ち、フラ・カヒコの重要な要素の一つとなっている。歌に合わせて踊る「メレ」とは異なり、オリは基本的に踊りを伴わず、儀式の始まりや場を清める目的でも唱えられることが多い。現代においても、フラの公演やハワイの伝統儀式の冒頭でオリが捧げられることは多く、場を清め敬意を示す重要な導入として位置づけられている。
Q8 : 詠唱(チャント)や伝統楽器の伴奏に合わせて踊る、古典的で伝統的なスタイルのフラを何と呼ぶか? フラ・カヒコ フラ・アウアナ フラ・オリ フラ・メレ
フラには大きく分けて二つのスタイルがあり、古代から伝わる伝統的な形式は「フラ・カヒコ」と呼ばれる。イプ(ひょうたん製の太鼓)やパフ(太鼓)などの伝統楽器の演奏や、詠唱である「オリ」に合わせて踊られ、動きは厳粛で力強いものが多い。一方、19世紀以降に西洋文化の影響を受けて発展した現代的なスタイルは「フラ・アウアナ」と呼ばれ、ウクレレやギターなどの旋律楽器と歌に合わせて優雅に踊られる。
Q9 : ウクレレやギターなど西洋から伝わった楽器の伴奏や歌に合わせて踊る、19世紀以降に発展した現代的なスタイルのフラを何と呼ぶか? フラ・カヒコ オリ フラ・アウアナ クムフラ
西洋文化との接触以降に生まれた現代的なスタイルのフラは「フラ・アウアナ」と呼ばれる。「アウアナ」は「漂う、流れる」という意味を持ち、ウクレレやギター、スチールギターといった旋律楽器の伴奏と甘美な歌詞に合わせて、優雅で柔らかな動きで踊られるのが特徴である。対照的に、伝統楽器と詠唱のみで踊られる古典的なスタイルは「フラ・カヒコ」と呼ばれ区別される。
Q10 : フラダンスの発祥の地はどこか? タヒチ ハワイ諸島 サモア フィジー
フラダンスは古代ハワイの人々によって生み出された伝統舞踊である。文字を持たなかった当時のハワイでは、神々への祈りや神話、自然現象、王族の系譜などを後世に伝える手段として、歌(メレ)と踊り(フラ)が重要な役割を担っていた。フラは単なる娯楽ではなく、宗教的儀式や教育の一環として発展し、現在でも世界中で親しまれるハワイ文化の象徴となっている。
Q11 : フラの用語『ʻōlapa(オラパ)』が指すものはどれか? フラの師匠(指導者) 軽快で俊敏な若い踊り手・足さばきの巧みなダンサー 特定の伝統的な打楽器 フラのステージ装飾の一種
ʻŌlapa(オラパ)は俊敏で軽やかな踊り手を指す用語で、特に足さばきやリズムへの反応が速く、動きの切れが良いダンサーに使われます。古典的な文脈では、若く機敏な踊り手が歌や詠唱の物語を身振りで表現する役割を担うことが多く、観客の目を引く技巧的なステップや表現を見せます。Kumu(師)や上級ダンサーの指導を受けて育つことが一般的です。
Q12 : カヒコ(kahiko)について正しい説明はどれか? 19世紀後半に欧米の影響で生まれたモダンなスタイルである アウアナと同じく必ずウクレレが伴奏される 古代のオリ(詠唱)と打楽器を用いる伝統的なスタイルである 競技向けに最近作られた様式である
カヒコ(kahiko)は古代ハワイの伝統的なフラの形式で、オリ(詠唱)やイプ、パフなどの打楽器を伴奏に用いて踊られることが多く、宗教的・儀礼的な内容や歴史・神話を伝えることを目的としています。欧米の影響を受けたアウアナとは伴奏法や衣装、振付の様式が異なり、カヒコは古来の歌詞やリズム、厳格な礼儀作法を重んじる点が特徴です。
Q13 : パウ(pāʻū)スカートに関する説明で正しいものはどれか? 男性だけが着用する衣装である フラでは用いられない伝統衣装である 古来必ず葉(ティーの葉)のみで作られていた 女性ダンサーが腰から下に着ける布やスカートの一種で、近代でも用いられる
パウ(pāʻū)は女性フラダンサーが腰から下に着ける布製のスカートで、現代では布地で作られることが一般的ですが、歴史的にはカパ(樹皮を叩いて作る布)やティーの葉など自然素材を用いて作られることもありました。パウは動きや表現を引き立てる役割を持ち、カヒコやアウアナ両方で使われます。男性は別にマロ(malo)などの腰布を着用するのが伝統的です。
Q14 : フラの振付で一般的に重視される要素はどれか? 手の動きで歌詞や物語を表現することを重視する 強いジャンプや宙返りなどのアクロバティックな動きを第一にする 完全に即興でしか踊らない 音楽を無視して独立して踊ることが良しとされる
フラは「語るダンス」として知られ、歌(mele)や詠唱(oli)の言葉や情景、感情を手の動きや表情、体の動きで視覚的に表現することが重視されます。もちろん足さばきや姿勢も重要ですが、手や腕のジェスチャーが歌詞の意味を伝える主要な手段となることが多く、物語性や伝承性を正確に伝えるための解釈力が求められます。
Q15 : 19世紀後半にフラの公的な場での復興を奨励し、ハワイ文化の振興に寄与したハワイ王は誰か? カメハメハ大王(Kamehameha I) デイヴィッド・カラカウア(King David Kalākaua) リリウオカラニ女王(Queen Liliʻuokalani) ジョン・パウワイ(架空の人物)
デイヴィッド・カラカウア王(King David Kalākaua)は19世紀後半のハワイ王で、『歌う王』としても知られ、ハワイの伝統文化やフラを公的に奨励して復興させた人物です。在位中にハワイの音楽・舞踊・儀礼を尊重し、宮廷での催しや祝宴を通じてフラを振興しました。彼の保護と支援はハワイ文化の保存・再評価につながり、今日のフラ復興運動の基盤の一部となっています。
Q16 : フラの伝統的な「カヒコ(kahiko)」と現代的な「アウアナ('auana)」の主な違いはどれか? カヒコは主にチャント(オリ)と打楽器で伴奏される アウアナはチャントのみで伴奏される カヒコはウクレレやギターを必ず使う アウアナは古代の詠唱のみで構成される
カヒコ(kahiko)は古代から伝わる伝統的なフラで、主に詠唱(オリ)やパフ(pahu)・イプ(ipu)などの打楽器を伴奏に用いて行われます。これに対してアウアナ('auana)は西洋の楽器、例えばウクレレやギター、ピアノなどを伴奏に取り入れたより近代的な形式で、メロディアスな歌(mele)に合わせて踊られることが多いです。したがって「カヒコは主にチャントと打楽器で伴奏される」が正しい区別であり、伴奏の手法や舞の目的、衣装や編成にも差があります。
Q17 : Kumu Hula(クム・フラ)とは何を指すか? 生徒のこと フラを教える師範・指導者(フラの教育者) 特定のステップの名称 フラの衣装の一種
Kumu Hulaはハワイ語で『フラの源・師』を意味し、フラの指導者・師範を指します。単にダンスを教えるだけでなく、歌(mele)、詠唱(oli)、歴史、作法、儀礼、作詞作曲の伝承、そしてハラウ(教室)の運営や弟子の育成までを担う人物です。Kumuになるには長年の修行と師からの継承を受けることが一般的で、血統や系譜(ラインエイジ)を重視した学びが行われます。文化的知識と実技の両方を伝承する役割を持つため、現代のハワイ文化保存にも重要な存在です。
Q18 : フラで使われる打楽器「イプ(ipu)」とはどれか? 丸太や木をくり抜いた太鼓の一種 皮を張った大きな太鼓(パフ) 乾燥させたヒョウタン(ひょうたん)を用いた打楽器 竹や木で作る笛
イプ(ipu)は乾燥させたヒョウタン(gourd)を用いた打楽器で、片方のイプを使う単体のものや、上下に連結したイプ・ヘケ(ipu heke、ダブルガード型)などがあります。主にカヒコなど伝統的なフラでリズムをとるために用いられ、打つ位置や手法によって音色が変わります。イプは植物素材を利用した楽器で、その形状や音色はハワイの伝統的な伴奏法に深く結びついており、オリ(詠唱)や踊りと一体となって物語を伝える役割を果たします。
Q19 : メリー・モナーク・フェスティバル(Merrie Monarch Festival)が毎年開催される場所はどこか? オアフ島ホノルル カウアイ島リフエ ラナイ島 ハワイ島ヒロ(Hilo)
メリー・モナーク・フェスティバルはハワイのフラ文化を称える重要な大会で、毎年ハワイ島のヒロ(Hilo)で開催されます。この祭典は世界中のハラウ(フラ団体)が参加し、カヒコやアウアナの競技・演目が披露される場として知られており、ハワイ先住民文化の復興と継承に大きな影響を与えています。大会には審査があり、衣装、楽器、詠唱、振付の忠実さや表現力が評価されるため、フラの伝統保存と技術向上の両面で重要な役割を果たしています。
Q20 : ハワイ語の「mele」の意味はどれか? 歌・詩(音楽的な言葉) 踊りそのもの 衣装や装飾 打楽器の総称
Meleはハワイ語で『歌』や『詩』を意味し、フラにおける歌詞や詠唱を指す重要な概念です。meleには詠唱(oli)や歌謡曲のような形式が含まれ、特定の土地、人物、歴史、神々についての物語や賛歌(mele inoaなど)を伝える手段として用いられます。フラは通常このmeleやoliの内容を身体の動きや手の表現で具現化するため、meleは振付や解釈にとって中心的な役割を担います。