そろばんは日本で長く愛されてきた計算道具で、その歴史や構造、教育文化には意外と知らない奥深い世界が広がっています。室町時代の伝来から現代のフラッシュ暗算まで、そろばんにまつわる知識を10問のクイズにまとめました。産地や構造、段位制度など、そろばん経験者でも「へぇ!」となる問題ばかり。あなたは何問正解できるか、ぜひ挑戦してみてください。
Q1 : 江戸時代に庶民の子どもたちに「読み・書き・そろばん」を教えた教育機関は何?
江戸時代の庶民教育の中心となったのは「寺子屋」で、武士の子弟が通う「藩校」や高度な学問を学ぶ「私塾」、幕府直轄の「昌平坂学問所」とは性格が異なります。寺子屋では僧侶や浪人、町人らが師匠となり、6〜7歳から十数歳までの子どもたちに実用的な学問を教えました。江戸末期には全国に1万5千以上の寺子屋があったとされ、当時の日本の識字率は世界でもトップクラスでした。
Q2 : 頭の中にそろばんをイメージして珠を動かして計算する方法を何と呼ぶ?
頭の中にそろばんを思い浮かべ、珠を動かすイメージで計算する方法を「珠算式暗算」と呼びます。これは数字や数式を言葉として処理する「筆算式暗算」とは脳の使い方が異なり、右脳の視覚的・空間的処理を活用するとされています。そろばん学習を続けると、実物のそろばんがなくても頭の中の珠を動かして高速かつ正確な計算が可能になり、フラッシュ暗算もこの珠算式暗算の能力を応用したものです。
Q3 : 中国の算盤(さんばん)の伝統的な構造として正しいのは?
中国の算盤(さんばん/スワンパン)は「五珠2個、一珠5個」の2:5型が伝統的な構造です。これは十進法計算だけでなく、古代中国で重さの単位として使われていた十六進法(1斤=16両)の計算にも対応するためでした。日本に伝来した後、明治時代に「五珠1個、一珠5個」の1:5型へ、さらに昭和初期に現在の「五珠1個、一珠4個」の1:4型へと改良され、計算の効率化が図られました。
Q4 : 日本商工会議所・日本珠算連盟主催の珠算能力検定段位試験で、最高位は何段?
日本商工会議所と日本珠算連盟が共催する珠算能力検定試験では、級位は1級が最高で、その上にある段位試験は準初段・初段から始まり、最高位は十段となっています。十段に到達するには、かけ算・わり算・見取算・暗算などの種目で非常に高い精度と速度が要求され、合格者はごく一握りのプロレベルの実力者に限られます。全国珠算教育連盟主催の検定でも同じく十段が最高段位となっています。
Q5 : 「フラッシュ暗算」とはどのような暗算か?
フラッシュ暗算とは、コンピュータ画面上に数字が瞬間的に次々と表示され、それを頭の中のそろばん(珠算式暗算)を使って計算する競技・訓練法です。1990年代後半から普及し、日本珠算連盟が公式種目として採用しています。最高レベルでは1秒間に複数桁の数字を含む十数問を加算するなど、人間の認知能力の限界に挑む競技で、テレビ番組などでも超人的な技として頻繁に取り上げられています。
Q6 : そろばんの中央を横切り、五珠と一珠を仕切る横棒の部分を何と呼ぶ?
そろばんの中央を横切り、五珠と一珠を仕切る棒状の部分を「梁(はり)」と呼びます。梁には桁の位置を示す印として「定位点(ていいてん)」と呼ばれる黒い点が3桁ごとに打たれており、これを基準に小数点や位の区切りを判別します。一方、珠が縦に並ぶ縦の棒は「軸(じく)」と呼ばれ、軸の本数によってそろばん全体の「桁数」が決まる仕組みになっています。
Q7 : そろばんが中国から日本に伝来したとされる時期はいつ頃?
そろばんは中国から日本へ室町時代後期(16世紀後半)に伝来したとされています。現存する最古級の日本のそろばんは、豊臣秀吉の家臣であった前田利家が所持していたとされるもので、現在は石川県の尊経閣文庫に収蔵されています。江戸時代に入ると寺子屋教育で「読み・書き・そろばん」として庶民にも広く普及し、商業活動の発展を計算面から大きく支えることになりました。
Q8 : そろばんの二大産地として知られるのは、兵庫県の播州そろばんと、もうひとつは何県のそろばん?
日本のそろばんの二大産地は、兵庫県小野市の「播州そろばん」と島根県奥出雲町(旧仁多町)の「雲州そろばん」です。両者ともに国の伝統的工芸品に指定されており、播州そろばんは1976年、雲州そろばんは1985年に指定を受けました。播州そろばんは日本一の生産量を誇り、雲州そろばんは厳選された素材と職人技による品質の高さで知られています。
Q9 : そろばんの梁(はり)と呼ばれる横棒の上にある珠を何と呼ぶ?
そろばんの梁の上にある珠を「五珠(ごだま)」と呼び、1個で5を表します。下段にある珠は「一珠(いちだま)」と呼び、1個で1を表します。日本式そろばんでは五珠1個と一珠4個の組み合わせにより、0から9までの数を1桁で表現できます。珠を梁に寄せて数として置くことを「入れる」、梁から離して数を消すことを「払う」と表現するのが珠算用語の基本です。
Q10 : 現在日本で一般的に使われているそろばんの構造として正しいのは?
現在日本で広く使われているそろばんは「五珠1個、一珠4個」の1:4型と呼ばれる構造で、これは1935年(昭和10年)頃から標準化されました。それ以前は「五珠1個、一珠5個」の1:5型が使われていましたが、計算の合理化のために改良されました。中国式の算盤は「五珠2個、一珠5個」の2:5型で、十進法だけでなく重さの十六進法(1斤=16両)にも対応できる構造になっています。
まとめ
いかがでしたか? 今回はそろばんクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はそろばんクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。