ファスナーは服やカバンなど身の回りのあらゆる場所で使われていますが、その構造や歴史について詳しく知る機会は意外と少ないものです。誰が発明したのか、名前の由来は何か、部品にはどんな名称があるのか。知っているようで知らないファスナーの世界を、10問のクイズを通して楽しく学んでみましょう。あなたは何問正解できるでしょうか。
Q1 : 閉じると務歯がテープの内側に隠れて見えなくなる、スカートなどによく使われるファスナーの種類は?
コンシールファスナーは、閉じた状態で務歯がテープの裏側に折り込まれて外側からほとんど見えなくなる構造を持つファスナーで、英語の「conceal(隠す)」に由来する名称が付けられている。見た目がすっきりして縫い目のように見えるため、スカートやワンピース、フォーマルなドレスなど、外観の美しさが重視される衣類でよく採用される。専用の押さえ金具(コンシールファスナー押さえ)を使ってミシンで縫い付けるのが一般的である。
Q2 : ファスナーで、務歯を固定するために縫い付けられている帯状の布(または樹脂)部分の名称は?
ファスナーのテープは、務歯を固定するために両側に縫い付けられた帯状の布(または樹脂)の部分で、綿やポリエステルなどの織物・編物で作られることが多い。このテープを衣類やバッグの生地に直接ミシンで縫い付けることで、ファスナー全体が製品にしっかりと固定される。テープの色や幅は製品ごとに異なり、務歯の種類やファスナーの用途に応じてさまざまなバリエーションが用意されている。
Q3 : YKKの主力工場や研究拠点が集まり、「ファスナーの町」として知られる富山県の都市は?
富山県黒部市にはYKKの主力工場や研究開発拠点が集中しており、「ファスナーの町」として広く知られている。同市には一般公開施設「YKKセンターパーク」も設けられ、ファスナーの製造工程や歴史を学ぶことができる。YKKは黒部の地でファスナー用の原糸生産から金型製作、機械開発までを一貫して行う体制を築いており、地域の雇用や経済にも大きな影響を与える存在となっている。
Q4 : ファスナーの下端に取り付けられ、スライダーが外れないように固定する部品の名称は?
ファスナーの下端に取り付けられる金具または樹脂製の部品を「下止め」と呼び、スライダーがそれ以上下がって務歯から外れてしまうのを防ぐ役割を持つ。同様に上端に取り付けられる部品は「上止め」と呼ばれ、上下双方の止め具によってスライダーの可動範囲が制限されている。なお、ジャケットなどに使われる上下に分離できるタイプのファスナーには、下止めの代わりに「箱型止め」と呼ばれる分離可能な構造が用いられる。
Q5 : 英語の「zipper(ジッパー)」という名称は、1923年にどんな商品に採用されたことで広まった?
1923年、アメリカのB.F.グッドリッチ社が自社製造のゴム引き防水ブーツにこの留め具を採用し、その開閉時の音や動きの様子から「Zip up!(サッと閉める)」という言葉にちなんで「Zipper」という商標を付けて販売したことが名称の由来とされる。当初は靴やタバコ入れなど限られた用途にしか使われていなかったが、この商品名がヒットしたことで一般名詞として広く定着し、その後衣料品やかばんなど幅広い分野に普及していった。
Q6 : ファスナーの務歯(かみ合わせ部分)の材質による分類のうち、金属・樹脂と並ぶ代表的な種類は?
ファスナーの務歯(かみ合わせ部分)は素材や製法により大きく「金属務歯」「樹脂務歯(射出成形により作られる)」「コイル務歯(ポリエステルなどの合成繊維を螺旋状に成形したもの)」の3種類に分類される。コイルファスナーは軽量で柔軟性が高く、洗濯にも強いため衣料品や寝装品に多く採用されている。一方、金属ファスナーは強度が高くジーンズなどに、樹脂ファスナーは色柄が豊富でバッグなどに使われることが多い。
Q7 : ファスナーの左右の務歯をかみ合わせたり外したりする、引き手が付いた可動部分の名称は?
スライダーはファスナーの左右の務歯を上下に動かしながらかみ合わせたり外したりする、開閉動作の中心となる金具部品である。内部にはくさび状の構造があり、これが務歯をV字型に導くことでかみ合わせを行う仕組みになっている。多くのスライダーには引き手(プルタブ)が取り付けられており、使用者はこれをつまんでスライダーを動かすことでファスナーの開閉操作を行う。デザイン性を高めた引き手も多く製品化されている。
Q8 : 1893年に「クラスプロッカー」と呼ばれる留め具を発明した、アメリカの発明家は誰?
ホイットコム・ジャドソンはアメリカの発明家で、1893年に靴の留め具として機能する「クラスプロッカー」の特許を取得し、同年開催のシカゴ万国博覧会にも出品した。フックとアイを組み合わせた構造で、現在のファスナーの直接の原型とされるが、動作が不安定で頻繁に外れてしまうなど実用面での課題が多く、商業的には大きく普及しなかった。その後ギディオン・サンドバックによる改良を経て、現在のファスナーへと発展していった。
Q9 : 現代のファスナー(ジッパー)の基本構造となる「フックレス・ファスナーNo.2」を1913年に発明したのは誰?
ギディオン・サンドバックはスウェーデン出身でアメリカに渡ったエンジニアで、1906年ごろから留め具の改良に取り組み、1913年に左右の務歯がV字型にかみ合う構造を持つ「フックレス・ファスナーNo.2」を完成させた。この発明により務歯を均一に大量生産する機械も開発され、現在のファスナーの基本構造と製造方法の土台となった。それ以前のホイットコム・ジャドソンによる「クラスプロッカー」は動作が不安定で実用性に乏しかったため、サンドバックの発明が近代的ファスナー普及の決定的な転機となった。
Q10 : 世界最大級のファスナーメーカーとして知られる日本企業「YKK」を創業したのは誰?
YKKは1934年に吉田忠雄が東京でファスナー製造業として創業した「吉田工業株式会社」を前身とする企業で、社名YKKは「Yoshida Kogyo Kabushikigaisha」の頭文字に由来する。吉田は品質を最優先する経営方針「善の巡環」を掲げ、原材料の調達から製造・販売までを自社で一貫して行う体制を築いた。現在YKKグループは世界70か国以上に拠点を持ち、ファスナー市場で世界最大級のシェアを誇るグローバル企業に成長している。
まとめ
いかがでしたか? 今回はファスナークイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はファスナークイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。