ARPANETの誕生からWi-Fiの最新規格まで、インターネットやコンピュータの歴史には知っているようで知らない事実がたくさんあります。この記事では、通信技術からセキュリティ、AIの基礎知識まで幅広いジャンルから厳選したテクノロジークイズを10問用意しました。あなたはいくつ正解できるでしょうか。さっそく挑戦してみましょう。
Q1 : CPUの処理速度の指標としてよく使われる「クロック周波数」の単位は何か? バイト ヘルツ ビット オーム
クロック周波数とは、CPUが1秒間に実行できる基本的な動作(クロック信号の振動)の回数を示す指標で、単位はヘルツ(Hz)で表される。例えば3GHzのCPUは1秒間に30億回のクロック信号が発生することを意味する。ただし、クロック周波数が高いほど必ずしも処理性能が高いとは限らず、コア数やアーキテクチャの違いによっても実際の処理性能は大きく変わる点に注意が必要である。
Q2 : 画像認識や物体検出などの分野で広く使われているディープラーニングのモデルはどれか? RDBMS DNS VPN CNN(畳み込みニューラルネットワーク)
CNN(Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)は、画像の局所的な特徴を畳み込み処理によって抽出することに優れたディープラーニングのモデルであり、画像認識や物体検出などの分野で広く活用されている。一方、RDBMSはデータベース管理システム、DNSはドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み、VPNは安全な仮想的な通信網を構築する技術であり、いずれもニューラルネットワークとは異なる分野の技術用語である。
Q3 : 「ムーアの法則」が予測した内容として広く知られているものはどれか? 半導体の集積密度は約2年で2倍になる インターネット利用者数は毎年2倍になる バッテリー容量は毎年2倍になる 通信速度は毎年2倍になる
ムーアの法則は、半導体メーカー大手インテルの共同創業者ゴードン・ムーアが1965年に提唱した経験則で、半導体集積回路上のトランジスタの集積密度がおよそ1年半から2年ごとに2倍になるという内容である。この法則は長年にわたり半導体産業の技術開発の指針として参照されてきたが、近年は物理的な限界に近づき、従来のペースでの微細化が難しくなっているとも指摘されている。
Q4 : 無線LANの暗号化方式の中で、現在最も安全性が高いとされる規格はどれか? WEP WPA WPA3 WPA2
WPA3は2018年にWi-Fi Allianceによって発表された無線LANの最新のセキュリティ規格で、従来のWPA2に比べてより強力な暗号化方式や、パスワードが弱い場合でも解析されにくい技術(SAEなど)を採用し、安全性が向上している。WEPは古く脆弱性が多数見つかっている規格で現在は推奨されず、WPAはWEPの後継だが、現在ではより安全なWPA2やWPA3への移行が推奨されている。
Q5 : 1947年に起きた、コンピュータの「バグ」という言葉が広まった有名な逸話に関係が深い人物は誰か? アラン・チューリング ジョン・フォン・ノイマン チャールズ・バベッジ グレース・ホッパー
1947年、ハーバード大学のリレー式計算機Mark IIの記録の中に実際の蛾(モス)が挟まって故障を起こした出来事があり、これが「バグ」という言葉が広まった有名な逸話として知られている。この出来事はグレース・ホッパーが率いた開発チームの記録に残されており、彼女自身もCOBOL言語の開発などで知られる計算機科学の先駆者である。なお「バグ」という表現自体はそれ以前からエンジニアの間で使われていたとされる。
Q6 : 開発者がサーバーの管理やスケーリングを意識せずにコードの実行だけに専念できるクラウドの利用形態を何と呼ぶか? サーバーレス IaaS PaaS オンプレミス
サーバーレスとは、開発者がサーバーの管理やスケーリングを意識せずに、関数やコードの実行だけに専念できるクラウドの利用形態を指す。実際にはサーバーは存在するが、その管理はクラウド事業者側が担い、利用者は使った分だけ課金される仕組みが一般的である。IaaSはインフラそのものを提供するサービス、PaaSはアプリケーション実行環境を提供するサービスであり、オンプレミスは自社でサーバーを保有・運用する従来型の形態を指す。
Q7 : 共通鍵暗号方式AESの鍵長として規格に採用されていないものはどれか? 128bit 192bit 384bit 256bit
AES(Advanced Encryption Standard)は、2001年に米国国立標準技術研究所(NIST)によって標準として採用された共通鍵暗号方式で、鍵長として128bit、192bit、256bitの3種類が規定されている。384bitという鍵長はAESの規格には存在しない。鍵長が長くなるほど理論上は解読の困難さが増すが、処理に必要な計算量も増加するため、用途に応じて適切な鍵長が選択される。
Q8 : USB 3.0の理論上の最大データ転送速度はどれか? 480Mbps 5Gbps 10Gbps 40Gbps
USB 3.0は「SuperSpeed」規格と呼ばれ、理論上の最大転送速度は5Gbpsである。これは前世代のUSB 2.0(480Mbps)と比べて約10倍高速な転送を実現している。なお、10GbpsはUSB 3.1 Gen2、40GbpsはUSB4やThunderbolt 3の速度に相当し、世代や規格によって対応する転送速度が大きく異なる点はUSB規格を理解する上で重要なポイントである。
Q9 : World Wide Webを考案した人物は誰か? スティーブ・ジョブズ ビル・ゲイツ ティム・バーナーズ=リー ヴィントン・サーフ
World Wide Webは、イギリス出身の計算機科学者ティム・バーナーズ=リーが1989年にスイスの欧州原子核研究機構(CERN)で、研究者間の情報共有を目的として考案した仕組みである。彼はHTML、HTTP、URLといったWebの基本技術を設計し、1990年代初頭に最初のWebブラウザとWebサーバーを開発した。なお、ヴィントン・サーフはTCP/IPの開発者として知られ、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズはパソコン産業の立役者だが、Webの発明者ではない。
Q10 : ARPANETが運用を開始した年はいつか? 1969年 1965年 1975年 1983年
ARPANETは、アメリカ国防総省の高等研究計画局(ARPA)の資金提供により開発された世界初のパケット交換方式のコンピュータネットワークであり、1969年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)やスタンフォード研究所など4つの拠点を接続して運用が開始された。この技術は後にTCP/IPプロトコルの開発につながり、現在のインターネットの基盤となった。当初は軍事目的だけでなく、学術研究機関同士の情報共有を目的として発展してきた点も特徴である。
Q11 : ムーアの法則(Moore's law)で元々観察された内容はどれに最も近いか 集積回路上のトランジスタ数が約2年ごとに倍増する 集積回路上のトランジスタ数が約5年ごとに倍増する 集積回路上のトランジスタ数が約10年ごとに倍増する 集積回路が毎年新世代に置き換わることを示す
ムーアの法則はゴードン・ムーアが1965年に発表した観察で、集積回路上のトランジスタ数が指数関数的に増加することを示しています。後年の解釈として「約18か月〜2年で倍増する」と広く引用され、製造技術と回路密度の進展を表す経験則として半導体産業のロードマップ策定に影響を与えました。近年は限界や変化も指摘されています。
Q12 : ハッシュ関数 SHA-256 が出力するハッシュ値のビット長はどれか 128ビット 256ビット 64ビット 512ビット
SHA-256 は Secure Hash Algorithm ファミリーの一つで、出力は 256 ビット(32 バイト)のダイジェストを生成します。長さ 256 ビットにより、衝突耐性や第二前像耐性において実用上高い安全性を提供します。SHA-256 はブロックチェーンや TLS、デジタル署名など様々な暗号応用で広く採用されていますが、用途により SHA-3 や長いハッシュを使う場合もあります。
Q13 : DNS のレコードタイプでメール交換サーバーを指定するものはどれか A レコード(IPv4 アドレス) CNAME レコード(別名) MX レコード(Mail Exchanger) TXT レコード(テキスト情報)
MX レコードは Mail Exchanger を指定し、ドメイン宛てのメールを受け取るメールサーバーのホスト名と優先度(プリファレンス)を設定します。メール配送の際は MX レコードで指定されたサーバーの優先度を参照して接続先を決定します。A レコードは名前→IPv4、CNAME は別名、TXT は任意のテキストを格納する用途で使われます。
Q14 : OAuth の主な目的は次のうちどれか 認可(あるサービスに別のサービスがアクセス権を得るための仕組み) 認証(ユーザーの身元確認を行う仕組み) 通信内容を暗号化するためのプロトコル 二要素認証を提供する仕組み
OAuth はリソース所有者が第三者アプリに対して自身のリソースへの限定的なアクセス権を付与するための認可フレームワークです。トークンを発行してアクセスを委任し、パスワードを共有せずに権限を渡す点が特徴です。認証を目的とする場合は OpenID Connect のようなプロトコルと組み合わせて使うことが一般的です。
Q15 : コンテナ技術(例:Docker)が採用している仮想化の方式として正しいものはどれか 完全仮想化でハイパーバイザ上にフル仮想マシンを起動する方式 OS レベルの仮想化で名前空間と cgroups を利用してプロセス分離を行う方式 仮想マシンのスナップショット専用の技術 コンパイラでバイナリを最適化して軽量化する方式
Docker を代表とするコンテナは OS レベルの仮想化を用いており、Linux の名前空間(namespaces)でプロセスやネットワークなどを分離し、cgroups(制御グループ)でリソース制限を行います。これによりホストカーネルを共有したまま軽量に隔離環境を提供でき、仮想マシンに比べて起動が速くリソース効率が高い点が特徴です。
Q16 : TCP と UDP の違いについて正しいものはどれか TCP はコネクションレスでヘッダが小さい UDP は信頼性を提供し、再送制御を行う TCP はコネクション指向で、データの順序保証と再送制御を行う UDP はコネクション指向で、接続を確立してから通信する
TCP(Transmission Control Protocol)は接続指向のプロトコルで、送信データの順序保証や損失時の再送、フロー制御や輻輳制御を行うことで信頼性を提供します。一方 UDP(User Datagram Protocol)はコネクションレスでオーバーヘッドが小さく再送や順序保証を行わないため、リアルタイム性が求められる音声・映像配信やDNSに適しています。TCP と UDP の用途や特性の違いを理解することはネットワーク設計で重要です。
Q17 : データベースの ACID 特性のうち、トランザクションが全て実行されるか全く実行されないかを示すのはどれか Atomicity(原子性) Consistency(一貫性) Isolation(独立性) Durability(永続性)
Atomicity(原子性)はトランザクションが「全て実行されるか全く実行されないか」の原則を示します。途中で失敗した場合は以前の状態にロールバックされ、部分的な適用は残りません。Consistency は整合性制約保持、Isolation は同時実行の干渉防止、Durability はコミット後の永続化を意味します。原子性は障害時のデータ不整合を防ぐ基本的概念です。
Q18 : RSA 公開鍵暗号の安全性は主にどの数学的困難性に依存しているか 離散対数問題(整数論的) 楕円曲線上の離散対数問題 ハッシュ関数の前像耐性 大きな整数の因数分解の困難性
RSA の安全性は大きな整数を素因数分解することの困難性に依存します。公開鍵は一般に二つの大きな素数の積 n=pq を含み、秘密鍵はこれらの素因数を知ることで導出されます。十分大きな素数を用いると素因数分解は計算困難とされており、これが RSA の根拠です。量子計算が実用化されると Shor のアルゴリズムにより脅かされる点も重要です。
Q19 : HTTP のステータスコード 404 が示す意味はどれか サーバーがリクエストを理解できなかった 要求したリソースが見つからない(Not Found) サーバ内部でエラーが発生した 要求が恒久的に移動した(リダイレクト)
HTTP ステータスコード 404 は「Not Found」を示し、クライアントが要求したリソースがサーバ上に存在しない場合に返されます。これはクライアント側の要求の問題(URI の誤りやリソース削除など)を示すもので、サーバ内部エラーは 500 番台、リダイレクトは 3xx 番台で表されます。404 はウェブ開発や API 設計でよく扱われる基本的な応答コードです。
Q20 : 平均計算量が O(n log n) とされるアルゴリズムはどれか 挿入ソート(Insertion Sort) 線形探索(Linear Search) 二分探索(Binary Search) クイックソート(Quicksort)の平均ケース
クイックソートは平均計算量が O(n log n) であり、分割統治法に基づきピボットで配列を分割して再帰的にソートします。しかし最悪ケースでは O(n^2) になり得るため、ランダム化やピボット選択方式で実用上の性能を安定させます。ヒープソートやマージソートも O(n log n) で、安定性や追加メモリの有無で使い分けられます。