トロンボーンは金管楽器の中でも唯一無二の「スライド」でなめらかに音を変える楽器。語源や祖先の楽器、オーケストラでの編成、ジャズ史を彩った名奏者まで、知っているとちょっと自慢できる知識が満載です。楽器好きはもちろん、吹奏楽経験者も挑戦しがいのある10問。あなたは何問正解できるでしょうか?
Q1 : 現在もっとも広く使われているテナートロンボーンの基本の調は何管?
現在もっとも広く使われているテナートロンボーンは、B♭(変ロ)管を基本としています。これはトランペットのB♭管と同じ調であり、吹奏楽やオーケストラ、ジャズなど幅広いジャンルで標準的に使用されています。上級者向けのモデルには、低音域の演奏や運指を補助するためにF管のロータリーバルブ(アタッチメント)が追加されたものもありますが、その場合でも基本の調性はB♭管のままです。
Q2 : スライドを滑らかに動かしながら音を連続的に変化させる、トロンボーンならではの演奏技法を何と呼ぶ?
グリッサンドは、スライドを滑らかに動かしながら音を連続的に変化させる、トロンボーンならではの演奏技法です。ピストンやロータリーバルブで音を切り替える他の金管楽器と異なり、トロンボーンは管の長さを無段階に変えられるため、音と音の間を途切れさせずになめらかにつなぐグリッサンドが可能になります。ジャズやコミカルな場面の効果音などで印象的に使われることが多く、トロンボーンの代表的な魅力の一つとされています。
Q3 : 親指で操作するロータリーバルブで管の長さを延長する「F管アタッチメント(トリガー)」の主な役割は?
F管アタッチメント(通称トリガー)は、親指で操作するロータリーバルブを使って管の長さを一時的に延長する装置で、トロンボーンの音域を低音側に広げる役割を持っています。また、通常ならスライドを大きく動かさなければならない音形を、より短い移動で演奏できるようにする運指の効率化にも役立ちます。特にバストロンボーンや上級者向けのテナートロンボーンに搭載されることが多く、演奏の幅を大きく広げる重要な機構です。
Q4 : 一般的なテナートロンボーンのスライドには、全部でいくつのポジションがある?
一般的なテナートロンボーンのスライドには、全部で7つのポジションがあります。もっとも管を縮めた状態が第1ポジションで、そこから徐々にスライドを伸ばしていき、最も伸ばしきった状態が第7ポジションです。それぞれのポジションが半音ずつ音程を下げる働きをしており、唇の振動と組み合わせることで、トロンボーンは金管楽器でありながら理論上すべての音を連続的に出すことができる特殊な楽器になっています。
Q5 : 1930~40年代のスウィングジャズで活躍し、「センチメンタル・ジェントルマン・オブ・スウィング」と呼ばれたトロンボーン奏者・ビッグバンドリーダーは誰?
トミー・ドーシーは1930~40年代のスウィングジャズ全盛期に活躍したアメリカのトロンボーン奏者・ビッグバンドリーダーで、なめらかで美しいレガート奏法から「センチメンタル・ジェントルマン・オブ・スウィング」の愛称で親しまれました。自身のビッグバンドを率いて数々のヒット曲を生み出し、若き日のフランク・シナトラを専属歌手として起用したことでも知られています。トロンボーンという楽器のソロ楽器としての魅力を広く知らしめた人物の一人です。
Q6 : ベートーヴェンの交響曲の中で、交響曲というジャンルに初めてトロンボーンを取り入れた作品とされるのはどれ?
ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」は、それまで教会音楽やオペラで使われることが多かったトロンボーンを、交響曲というジャンルに初めて取り入れた作品として知られています。特に第4楽章の力強く輝かしい主題でトロンボーンが効果的に用いられ、金管セクション全体の響きに厚みと壮大さを加えています。この試みは以降の作曲家たちに大きな影響を与え、交響曲にトロンボーンを加えることが一般的になっていきました。
Q7 : 現代のオーケストラにおけるトロンボーンの標準的な編成本数は何本?
現代のオーケストラでは、テナートロンボーン2本とバストロンボーン1本の合計3本編成が標準となっています。作曲家によって編成は異なりますが、19世紀以降の交響曲やオペラでは金管セクションの重厚な響きを作るためにこの3本編成が広く用いられてきました。トロンボーンは教会音楽やオペラで宗教的・劇的な場面を演出する楽器として使われてきた歴史があり、その名残として現在もオーケストラで重要な役割を担っています。
Q8 : ルネサンス期からバロック期にかけて使われた、トロンボーンの直接の祖先とされる楽器は?
サックバット(サクバット)は、ルネサンス期からバロック期にかけてヨーロッパで使われていたトロンボーンの直接の祖先にあたる楽器です。現代のトロンボーンよりも管が細く、ベルも小さいため、より柔らかく落ち着いた音色が特徴でした。教会音楽や声楽の伴奏によく用いられ、15世紀頃に原型が成立したとされています。基本的な仕組みであるスライド構造は現代のトロンボーンにもそのまま受け継がれており、楽器としての完成度の高さがうかがえます。
Q9 : 「トロンボーン」という楽器名は、イタリア語で「大きな〇〇」という意味の言葉が語源とされるが、〇〇にあたる楽器は?
「トロンボーン(trombone)」という名称は、イタリア語の「トロンバ(tromba)」=トランペットに、「大きい」を意味する接尾辞「オーネ(-one)」を付けた言葉に由来し、「大きなトランペット」という意味になります。実際にトロンボーンはトランペットと同じ金管楽器の仲間で、マウスピースの形状も似ていますが、管がより長く低い音域を担当します。英語でも同じ綴りのtromboneが使われ、世界共通で通じる名称となっています。
Q10 : トロンボーンで音程(管の長さ)を変えるために使われる、U字型の管を伸縮させる仕組みは何と呼ばれる?
スライドトロンボーンは、U字型の管(スライド)を伸縮させることで管の長さを変え、音程を変化させる楽器です。トランペットやホルンのようなピストンバルブやロータリーバルブを使う金管楽器とは異なり、唇の振動(アンブシュア)とスライドの位置の組み合わせによって音階を作り出します。このスライド機構こそがトロンボーンという楽器の最大の特徴であり、なめらかな音程変化(グリッサンド)を可能にする理由でもあります。バルブ式のトロンボーンも存在しますが、少数派です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はトロンボーンクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はトロンボーンクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。