大相撲の勝負はわずか数秒で決着がつくことも多く、その明暗を分けるのが「立ち合い」です。仕切りの所作、塩をまく意味、当たり方の選び方、そして番付ごとに異なる制限時間――その一つひとつに長い歴史と深い意味が込められており、相撲を奥深い文化たらしめています。今回はそんな立ち合いにまつわる知識を10問のクイズにまとめました。相撲ファンの方も初心者の方も、ぜひどこまで答えられるか挑戦してみてください。
Q1 : 大相撲の取組で立ち合いの開始を見極め、軍配を返す役の人を何という?
大相撲の取組で立ち合いの合図を出すのは行司である。行司は土俵上で軍配を持ち、両力士の仕切りを見ながら呼吸を合わせ、立ち合いの瞬間を見極めて軍配を返す。立行司・三役格・幕内・十両・幕下以下と階級があり、最高位は木村庄之助と式守伊之助の二人だけである。取組の進行のみならず勝負判定も第一義的に行うが、誤審があれば土俵下の勝負審判が物言いをつけて協議となる。装束や軍配の房の色で階級が一目でわかる伝統があり、相撲文化を支える重要な存在となっている。
Q2 : 立ち合いの前に力士が塩をまく主な目的は?
力士が立ち合い前に塩をまくのは、土俵を清めるという神事的な意味がある。相撲はもともと神事として発祥した競技で、土俵そのものが神聖な場とされる。十両以上の関取だけが塩をまく権利を持ち、幕下以下は塩をまけない決まりになっている。一場所で消費される塩は約650kgとも言われ、伯方の塩などが奉納されている。怪我をしたときに傷口にすり込んで殺菌するという実用的な側面もあるが、主な目的はあくまで土俵を清めるための神聖な儀式であり、力士の精神統一にもつながっている。
Q3 : 立ち合いに入る前、力士が両膝を開きかかとを浮かせて腰を落とす姿勢を何という?
蹲踞は両膝を開いてかかとを浮かせ、つま先立ちで腰を下ろす姿勢で、相撲の他に剣道や弓道など多くの武道で用いられる礼の姿勢である。土俵に上がった力士はまずこの蹲踞の姿勢を取り、塵手水を切ってから仕切りに入る。つま先立ちで腰を下ろすため股関節と足首の柔軟性が必要で、力士の鍛え抜かれた下半身があってこそ美しい蹲踞ができる。正座よりも素早く立ち上がれるため、戦闘姿勢としての意味合いも持つ、相撲の様式美を象徴する所作の一つである。
Q4 : 大相撲幕下以下の取組の仕切り制限時間は何分?
幕下以下の力士の取組の制限時間は2分と定められている。幕内は4分、十両は3分なのに比べて短く設定されている。これは幕下以下の力士はまだ関取ではなく塩をまく権利もないため、仕切りの所作が簡素であることに対応している。前相撲や序ノ口、序二段、三段目、幕下と階級は分かれるが、いずれも仕切りは2分で統一されている。制限時間が来ると行司の「待ったなし」の声で、両力士は呼吸を合わせて立ち合いに入る。短いながらも気持ちを整え、勝負に懸ける覚悟を固めるための重要な時間である。
Q5 : 制限時間いっぱいになった際、行司が両力士に向けて発する宣告は?
「待ったなし」は大相撲の制限時間がいっぱいになった際、行司が両力士に向けて発する宣告である。「もう仕切り直しは許されない、次の立ち合いで必ず勝負を始めよ」という意味を持つ。これに反して片方の力士が立ち合いを成立させずに立ち上がった場合は「待った」となり、行司や審判から注意を受ける。日常会話でも「これ以上は待てない、急がなければならない」という意味の慣用句として広く使われており、相撲文化が日本語に与えた影響を物語る言葉の一つでもある。
Q6 : 立ち合いで頭や肩を相手の体に強くぶつける当たり方を何という?
ぶちかましは立ち合いで頭や額、肩を相手の胸や顎に強く打ち付ける当たり方で、相撲の基本中の基本とされる。低く鋭く当たることで相手の体勢を崩しやすく、突き押し相撲を得意とする力士の必殺技となる。ただし頭から当たり続けるため脳震盪のリスクも高く、近年は安全面から問題視される場面もある。突っ張りや張り手と組み合わせて使われることが多く、初代若乃花や千代の富士など歴代の名力士もぶちかましを武器に番付を駆け上がった、相撲の原点とも言える立ち合いである。
Q7 : 大相撲十両の取組の仕切り制限時間は何分?
大相撲の制限時間は番付によって異なり、十両は3分と定められている。幕内が4分、幕下以下が2分なのに対し、十両だけ中間の3分という設定になっている。これは十両が関取として正式に塩をまく権利を与えられた最初の段階だからで、入幕に向けて格に応じた仕切りができるよう調整されている。十両以上は前相撲や序ノ口とは違い化粧まわしや締込みも豪華になり、仕切りの所作も一段と重みを持つようになる。3分という時間は気持ちを整えるのに十分でありながら冗長にならない絶妙な長さとされている。
Q8 : 立ち合いで肘を曲げて相手のあごや胸を突き上げる技を何という?
かちあげは立ち合いで肘を曲げて相手の顎や胸を突き上げる技で、立ち合いの衝撃で相手の体勢を起こすことを目的とする。横綱白鵬が多用したことで一時批判の的にもなったが、ルール上は反則ではなく由緒ある技の一つである。張り手と混同されがちだが、張り手が開いた手で平手打ちするのに対し、かちあげは肘から先を固めて当てる点が異なる。相手の重心を浮かせて押し出しや突き出しに繋げる連携技として古くから使われてきた、立ち合いにおける重要なテクニックである。
Q9 : 大相撲幕内の取組の仕切りの制限時間は何分?
大相撲幕内の取組の仕切り制限時間は4分と定められている。十両は3分、幕下以下は2分。力士はこの時間内に塩をまいたり仕切りを繰り返したりして気合を整える。制限時間いっぱいになると行司が「待ったなし」と告げ、両力士は両手を土俵について立ち合いに臨む。この制限時間はテレビ中継が始まった昭和時代に放送枠への配慮から段階的に短縮されてきた歴史があり、戦前は仕切りに時間制限がなく力士同士の呼吸が合うまで何度でも仕切り直していた。
Q10 : 立ち合いの瞬間に体を横にかわして相手を泳がせる戦法を何という?
立ち合いの瞬間に正面からぶつからず、体を左右どちらかにかわして相手を泳がせる戦法を「変化」と呼ぶ。横綱や大関といった上位力士が格下相手に使うと「横綱相撲ではない」と批判されることが多く、観客からは溜息や座布団が飛ぶこともある。一方で、自分より体格の大きい相手と当たる小兵力士にとっては有効な戦術で、舞の海や日馬富士などの名力士も技巧的な変化を巧みに使って勝ち星を重ねた。成功すれば相手は前のめりに泳ぐが、見破られれば一気に押し出される紙一重の駆け引きである。
まとめ
いかがでしたか? 今回は立ち合いクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は立ち合いクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。