金継ぎで使う金粉のうち、最も粒が細かく鏡面状の仕上げに向くものはどれか?
金粉の粒度は極めて細かいものから粗いものまで多段階に分けられ、最も微細で鏡面仕上げに適する粉を「消粉」と呼ぶ。消粉は粒径がおおむね1〜2ミクロン程度で、蒔いたあと軽く押し付けて焼き付けると表面が滑らかに連続し、継ぎ目が光を均一に反射するため、線がシャープに見える利点がある。対して丸粉や平目粉は粒が大きく、キラキラとした箔状の輝きを出したいときに用いられる。粉の選択は器の意匠や使用目的に応じて行われ、修理だけでなくデザイン的効果を左右する重要な要素となる。