金粉を使わず、弁柄を混ぜた漆で赤く線を描いて仕上げる技法は何と呼ばれる?
弁柄漆仕上げは、酸化鉄顔料である弁柄を生漆に混ぜて赤色の線や面で継ぎ目を彩る技法で、金粉を使わないためコストを抑えつつ温かみのある景観を作り出す。茶の湯の世界では朱漆の落ち着いた色調が渋好みと合うとして愛好者が多い。赤漆は紫外線による退色が比較的少なく、経年で色味が深くなるため器とともに育つ美を楽しめる。仕上げ工程は金継ぎと同様に錆漆で下地を整え、その上から数回に分けて赤漆を塗り重ね、最後に研磨して艶を整える。金属粉を蒔かないぶん、漆そのものの質と塗りの技術が際立つ工程である。