犬にとって中毒を引き起こす恐れがあり、特にチョコレートやココアに高濃度で含まれる成分はどれ?
テオブロミンはカカオ豆に含まれるメチルキサンチン類アルカロイドで、犬はこの物質を分解する酵素活性が低いため体内に長時間残留し、中枢神経系や心臓、腎臓に悪影響を及ぼします。症状は嘔吐、下痢、頻尿、興奮、震え、けいれん、不整脈などで、体重1kgあたり20mg前後から臨床症状が出るとされ、100mgを超えると致死率が急激に高まります。カフェインも同系統で有害ですが、一般的なチョコレートではテオブロミン含有量が圧倒的に多く危険です。リコピンはトマト色素、シンナムアルデヒドはシナモン香気成分で、犬に通常量なら重篤な毒性は示しません。誤食時は速やかに獣医へ相談が必要です。