関西弁で値段を尋ねるときの『なんぼ』は標準語で?
関西弁の「なんぼ」は値段や数量を尋ねる疑問詞で、標準語の「いくら」に相当します。江戸時代の大阪商人が値切り交渉を行う際に多用したため商都の文化と深く結びついており、威勢良く語尾を上げる発音が特徴的です。現代でも商店街では「それ、なんぼにしとくわ」と売り手自ら値引きを示す場面がよく見られます。数量用法として「このネジ、なんぼ要る?」と尋ねる例もあり、「いくつ」「いくら」を同時に担う便利な語となっています。漫才のツッコミ「なんぼやねん!」で全国に広まっているため知名度は高いものの、実際に使うと親しみが出る一方でカジュアルな表現なので、フォーマルな場では「おいくら」「おいくつ」と言い換えるのが無難です。