箏・三味線・尺八による三曲合奏で、低音を補強する目的で用いられる17弦箏の一般的な呼称は?
十七絃は宮城道雄考案の17本弦を備えた大型箏で、十三絃より下のC音域まで演奏可能なため、三曲合奏ではコントラバスやチェロに相当する低音補強を担う。正式名称は「十七絃箏」だが、現場では略して「十七絃」と呼ばれ、作編曲の譜面にもその名が記される。従来、低音は三味線の太棹や尺八の低尺八で補っていたが、十七絃の導入により和楽器アンサンブルのハーモニーが一気に厚みを増した。低音箏や中箏は便宜的な俗称にすぎず、古代ハープの一種である箜篌とは全く別系統である。