江戸切子で模様の輪郭を荒く削り出す際、金属円盤に工業用ダイヤを電着させた工具は何と呼ばれる?
現在の江戸切子工房では、荒摺り工程でステンレスや銅の円盤にダイヤモンド砥粒を固定した『ダイヤモンドホイール』が主流となっている。従来の金剛砂より切削力が高く、ガラスを早く正確に削れるため作業効率が向上し、熱変形や欠けのリスクも抑えられる。職人はホイールの粒度を数段階変えながら深さや幅を決定し、その後に細かい砥粒の石掛け、木掛け、バフ掛けで研磨と艶出しを行う。ホイールの回転音や火花は現代工房の象徴とも言える光景である。