近年環境負荷低減の観点から江戸切子で採用が進む、鉛を含まず高い屈折率と輝きを併せ持つ素材はどれ?
従来、高い光沢と重量感を持つ鉛クリスタルガラスが切子の主流であったが、鉛溶出や廃棄時の環境影響が問題視されるようになった。そこで開発されたのが酸化チタンや酸化ジルコニウム等で屈折率を高めた『無鉛クリスタルガラス』である。鉛を含まないため比重はやや軽いが、透明性と音色は従来品に遜色なく、海外輸出時の規制にも対応できる。江戸切子の工房では硬度が高い素材特性を活かし、細かなカットでも欠けにくい利点を生かした製品展開が広がっている。