江戸時代に奇石・水石の分類や命名を体系化した書物『雲根志』を著した本草学者は誰か?
貝原益軒は江戸前期の朱子学者にして本草学の泰斗であり、全国の名石を集大成した『雲根志』全十巻を1706年に完成させた。産地、形状、伝承のほか石への名付け法や鑑賞姿勢を詳細に記し、後世の文人や大名の石趣味に決定的影響を与えた。新井白石は政治家・歴史家、平賀源内は蘭学者・発明家、伊藤東涯は儒学者で、石文化とは直接結び付かない。『雲根志』は現代でも研究資料として重宝され、日本の水石用語や景観分類の源流を知るうえで欠かせない古典とされる。