山形県花笠踊りで用いられる花笠の表面に主に飾られている造花の色は?
山形県の代表的な盆踊り「花笠踊り」で使用する笠は、和紙で覆った竹製笠の表面に色鮮やかな紅花を模したピンク色の造花をぐるりとあしらうのが基本形である。紅花は山形県置賜地方の特産で、江戸期には紅の染料として全国に知られた経済作物だった。その歴史的背景から、踊りの舞台となる山形市や尾花沢市では「紅花=ふるさとの誇り」を示すシンボルとしてピンク色が採用されている。踊り手は片手に花笠を掲げ、軽やかなステップとともに笠を回したり返したりして紅花の色彩を観客に見せるため、舞台は終始華やかな雰囲気に包まれる。青や緑の笠も地域行事で装飾的に用いられる例はあるが、正式な花笠踊りではピンクが基本とされている。