名古屋周辺で多用される「えらい」はどのような意味で使われることが多い?
名古屋弁の「えらい」は身体的な疲労やしんどさを表す。「今日はえらいでかんわ」は「今日は疲れて仕方ない」という意味。古語の「労る(いたわる)」や「依頼(えらい)」が変化したとする説があり、江戸時代の尾張方言資料にも確認できる。岐阜・三重など中部圏では通じるが他地域では「偉い」と誤解されやすく、テレビの街頭インタビューで「えらいで歩けん」と答えた高齢者の発言が全国放送され、視聴者の混乱を招いた例もある。仕事量の多さや夏の暑さなど、精神的・肉体的ストレス全般に幅広く使え、生活密着度の高い語だ。