京都で耳にする「いけず」という言い回しの意味として正しいものはどれ?
京都ことばの「いけず」は相手の言動が意地悪であることを柔らかく、しかし辛辣に指摘する語で、標準語の罵倒語よりは婉曲ながら確かな非難を含む。たとえば道を尋ねられてわざと遠回りの経路を教えた人に対し「ほんま、いけずやわぁ」と言う。京都人の間では親しみを込め軽い冗談として使う場面もあるが、度が過ぎると本気の叱責になるので使い手のトーンでニュアンスを読み取る必要がある。古くは江戸期の文献にも見られ、京都の気質を象徴する語としてドラマや小説に頻出。全国的に有名なため観光客が真似して使うが、場合によっては角が立つこともあるので注意が必要だ。