岡山などで使われる方言「こわい」は標準語でどのような意味になる?
中国地方、特に岡山で「こわい」は身体がきつい、筋肉痛でだるいといった状態を指す。古語「こはし(強し)」が弱化して体がこわばる感覚を表すようになり、そこから疲労の意味へ転じたと考えられる。農作業後に高齢者が「今日はこわい」と言えば「今日は疲れた」という意味で恐怖とは無関係。医療現場で患者が「背中がこわい」と訴え、医師が痛みや凝りとして理解するなど、地域特有のコミュニケーションが成立している。県外者は「怖い」と誤解しやすいが、日常会話では極めて頻出する生活語彙である。