HDR合成(多段露出の合成)を山岳写真で用いる主な利点は?
山岳では朝夕の空と地表の明暗差や、谷底と空の輝度差が非常に大きくなりがちです。HDR合成は複数の露出で撮影した画像を重ねて、各領域で適切な露出を組み合わせることでシャドウ部からハイライト部までの階調を再現します。これにより白飛びや黒潰れを避けつつ、細部や質感を豊かに記録できます。注意点としては、風で動く被写体や流れる雲がある場合にゴーストが発生しやすいこと、自然な仕上がりのためにはトーンマッピングの調整やRAWベースのブラケット合成が有効であることなどがあります。