寄席の舞台袖に掲げられ、出演者の名前が書かれた札を指す言葉はどれ?
寄席では今舞台に出ている演者を観客が把握できるよう、名前を書いた札を順に差し替える。この札を『めくり』と呼び、黒か紺の紙に太い筆で寄席文字が書かれるのが特徴。隣の『見台』に置く演目名『外題』や、舞台そのものを示す『高座』、建物正面の『かんばん』とは別物。めくりを目で追うと番組進行がわかり、誰が登場しそうか予測する楽しさが増すため、常連客は必ず確認する。寄席文字で書かれためくりが次に落ちる瞬間を眺めていると、舞台袖の緊張感まで伝わり、待ち時間さえ演出の一部になる。