「うつくし」の意味として最も適切なものはどれか。
「うつくし」は現代語の「美しい」と重なる部分もありますが、古語では主として「かわいらしい」「愛らしい」というニュアンスが強い言葉でした。特に『枕草子』をはじめとする平安文学で頻出し、主に子どもや小動物、小さく愛らしいものに対して使われました。「悲しい」「わびしい」「落ち着いている」「静かである」「楽しい」「にぎやかである」などは、「うつくし」の古語としての中心的な意味とは異なり、ふさわしくありません。古文において「うつくし」は外見的な美しさのみを表すのではなく、内面的な愛らしさや愛着の感情を伴うため、最適な意味は2です。