『徒然草』第137段で「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」と述べているが、この文章で兼好が主張していることは何か
この段で兼好は、花は満開の時、月は雲に隠れることなく完全に見える時だけを見るものだろうか(いや、そうではない)という反語表現を用いて、不完全な美にこそ真の趣があることを主張しています。散りかけの桜、雲間に見え隠れする月など、完璧ではない状態にも深い情趣があるという美意識を示しています。これは日本独特の「もののあはれ」の美学に通じる考え方で、西洋的な完璧な美とは異なる、日本人の繊細な美意識を表現した有名な一節です。現代でも多くの人に愛され引用される名文です。