電流を理解するうえで、その基本法則や特性を知ることは重要です。本記事では、電流に関する10問のクイズを通して、初心者から上級者まで、電流について深く学ぶことができます。クイズの内容は、電流の定義、オームの法則、キルヒホッフの法則、スキン効果、超伝導などの電流に関する基本事項から応用まで、幅広く網羅しています。電流の基礎知識を確認し、理解を深めたい方は、ぜひこの記事を一読してみてください。
Q1 : 導体中の局所的な電流密度Jと電場Eの関係を表すオームの法則の微分形として正しいものはどれか? J = ρ E J = E / σ J = μ E J = σ E
局所的なオームの法則(物質量の形)は電流密度Jと電場Eが比例関係にあり、比例定数を導電率σ(シグマ)で表すJ=σEである。導電率は材料固有の係数であり、電気伝導度が高いほど大きなJが同じEに対して流れる。抵抗率ρ(ロー)はρ=1/σで表され、実験では温度や不純物によってσが変化する。これはマクロなV=IRの微視的表現と見なせる。
Q2 : 導体のスキン効果に関して正しい記述はどれか? 周波数が高くなるほどスキン深さは短くなる 周波数が高くなるほどスキン深さは長くなる スキン深さは導電率に依存しない スキン効果は直流で顕著である
スキン効果とは高周波交流が導体表面近傍に電流を集中させ内部はほとんど流れなくなる現象で、スキン深さδはδ=√(2/(ωμσ))で与えられる(ωは角周波数、μは透磁率、σは導電率)。式から分かるように周波数ωが増えるとδは小さくなり、つまり高周波ほど電流が表面近傍に限定される。導電率や透磁率にも依存し、直流(ω→0)ではスキン深さは無限大となり効果は現れない。
Q3 : 超伝導状態について正しい記述はどれか? 超伝導体では電流が加わると必ず抵抗が増加する 臨界温度以下で電気抵抗がほぼゼロになり永続電流が流れることがある 超伝導は常温常圧で室温で観察される 超伝導状態では磁束を完全に通す(磁場を無視する)
超伝導はある臨界温度Tc以下で電気抵抗がほぼゼロになる現象であり、一度流した電流が減衰せずに長時間持続する(永続電流)ことが観測される。これは伝導電子がクーパー対を形成して散乱を受けにくくなるためである。超伝導体はさらにマイスナー効果と呼ばれる完全反磁性を示し、内部から磁場を排除するが“磁束を完全に通す”という表現は誤りである。多くの超伝導体は常温では超伝導を示さない。
Q4 : 正弦波電流 i(t)=I0 sin(ωt) の実効値 Irms はどれか? I0/√2 I0 I0/2 √2 I0
実効値(RMS値)は電力に換算したときの直流電流と等価になる値で、Irms=√( (1/T)∫0^T [i(t)]^2 dt )で定義される。i(t)=I0 sin(ωt)を二乗して平均を取ると平均値はI0^2/2となるため、Irms=√(I0^2/2)=I0/√2となる。交流回路での電力計算や発熱量の評価に頻繁に用いられる重要な概念である。
Q5 : 1アンペアの意味として正しいものはどれか? 1秒間に1電子が流れる速さを表す 1秒間に1クーロンの電荷が流れる電流 真空中の2本の無限長直列電流間に働く力の規定値 導体中の電子のドリフト速度が1 m/sであること
電流の基本的な定義は電荷量の時間変化であり、1アンペアは1秒間に1クーロンの電荷が流れる電流の大きさを表す。つまりI=Q/tの定義から1A=1C/sとなる。国際単位系(SI)では2019年の改定により素電荷eの値が固定化されたため、クーロンの定義が電子の個数と結び付き、結果としてアンペアの意味も「単位時間当たりの電荷の流れ」として明確に扱われる。電子1個は約1.602×10^-19 Cの電荷を持つ。
Q6 : 連続の式(電荷保存則)を表す式として正しいものはどれか? ∇×J = ∂ρ/∂t ∇·E + ∂ρ/∂t = 0 ∇·J + ∂ρ/∂t = 0 ∇×E + ∂J/∂t = 0
電荷保存則の微分形(連続の式)は局所的に電荷が保存されることを示し、∂ρ/∂t + ∇·J = 0 と表される。ここでρは電荷密度、Jは電流密度である。式はある微小体積内の電荷の時間変化がその体積を出入りする電流の発散によって説明されることを意味する。この式はマクスウェル方程式と整合し、定常状態では∂ρ/∂t=0ゆえ∇·J=0が成り立つ。
Q7 : 抵抗3Ωと6Ωが並列に接続され、両端に9Vを印加したとき、3Ω抵抗に流れる電流はいくらか? 1 A 3 A 2 A 4 A
並列回路では各分岐の電圧は同じであるため、3Ω抵抗にかかる電圧は9Vである。オームの法則よりその抵抗を流れる電流はI=V/R=9V/3Ω=3Aとなる。並列回路全体の電流は各分岐電流の和で、ここでは3Ω分岐が3A、6Ω分岐が9V/6Ω=1.5Aなので合計4.5Aとなる。並列接続では抵抗値が小さい分岐により多くの電流が流れることに注意する。
Q8 : 電流I、電荷の数密度n、電荷量q、導体の断面積A、ドリフト速度v_dの関係式として正しいものはどれか? I = n q v_d I = n q A I = n q A v_d I = n A v_d
導体中の微視的な電流は単位時間に断面を横切る電荷の総量で定義される。単位体積あたりのキャリア数をn、1つのキャリアが持つ電荷量をq、断面積をA、平均ドリフト速度をv_dとすると、単位時間に断面を通過するキャリア数はn A v_dであり、これに1キャリア当たりの電荷qを掛けると電流I=n q A v_dとなる。符号はキャリアの電荷の符号(電子は負)で決まるが、式は大きさの関係を示す基本式である。
Q9 : キルヒホッフの第1法則(電流則)に関する記述で正しいものはどれか? 閉回路内の電位差がゼロである 回路の各ループの電圧の和がゼロである 電流の時間積分は常に一定である 接続点に流入する電流の総和と流出する電流の総和は等しい
キルヒホッフの第1法則は接続点(ノード)における電流の保存を述べたもので、任意のノードに流入する電流の総和と流出する電流の総和は等しいというもの=電荷保存の局所形である。これは電荷が蓄積されない定常的な接続点に成り立つ。第2法則はループの電圧和がゼロというものであり、選択肢2は第2法則の記述に相当する。
Q10 : 直列に接続された抵抗4Ωと6Ωに10Vの電源を接続したときの回路電流はいくらか? 1 A 0.5 A 2 A 10 A
直列接続では抵抗値は単純に合算されるため全抵抗は4Ω+6Ω=10Ωとなる。オームの法則I=V/Rを用いるとI=10V/10Ω=1Aとなる。各抵抗を流れる電流は同じであり、電圧は抵抗比に応じて分配される(4Ωには4V、6Ωには6Vがかかる)。この関係は定常直流回路における基本法則であり、回路中の全電力はV×Iで表されることも併せて覚えておくとよい。
まとめ
いかがでしたか? 今回は電流クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は電流クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。