電圧(電位差)の定義や計算、電池・交流・回路解析などに関する基礎的な問題を集めたクイズ集です。電圧は電気回路の駆動力を表す重要な概念で、正しく理解することは電気工学の基礎を習得する上で不可欠です。本クイズでは、電圧の定義、電池の内部抵抗、正弦波の実効値、キルヒホッフの法則、分圧回路、測定の際の注意点、RC過渡応答、直列接続電池の合成電圧など、電圧に関する基本知識を確認できる問題を10問ご用意しました。電圧に関する物理法則や回路理論の基礎を確認し、理解を深めていただければと思います。
Q1 : RC直列回路で時定数τ=RCの充電において、コンデンサの電圧Vc(t)の時間応答として正しい式はどれか? Vc(t) = V(1 − e^{−t/RC}) Vc(t) = V e^{−t/RC} Vc(t) = V(1 + e^{−t/RC}) Vc(t) = V t/(RC)
RC直列回路に定常入力電圧Vを瞬時に印加した場合、コンデンサの端子電圧は時間とともに指数的に立ち上がり、Vc(t) = V(1 − e^{−t/RC})となります。ここでτ=RCは時定数で、t=τでVcは約63.2%のVに達します。逆に放電ではVc(t)=V0 e^{−t/RC}の形になります。この式は微分方程式による解析(i=C dV/dt とKVLの組合せ)から導かれます。
Q2 : 同じ向きで直列接続した1.5Vと1.2Vの乾電池二つの合成起電力(公称電圧)はどれか? 1.5V 2.7V 0.3V 0V
直列接続された電池の起電力(理想的に極性が揃っている場合)は各電池の起電力の和になります。したがって同じ向きに接続した1.5Vと1.2Vの合成起電力は1.5 + 1.2 = 2.7Vです。ただし実際の端子電圧は内部抵抗や負荷電流による電圧降下のため、負荷条件下ではこれより低くなる点に注意が必要です。
Q3 : 内部抵抗rを持つ電池で外部負荷が接続されていない開放状態(無負荷)の端子電圧はどれか? 0V 内部抵抗で降下した値 起電力E(電池の公称電圧)と等しい 無限大になる
電池が開放(負荷無し)で回路に電流が流れていない場合、内部抵抗による電圧降下 Ir は0(I=0)となるため端子電圧は起電力Eに一致します。つまり Vt = E − I r = E です。これは外部回路が接続されると電流が流れ、内部抵抗での電圧降下により端子電圧が低下するという性質と対照的です。
Q4 : 電荷qを位置Aから位置Bへ移動させたときの電気的ポテンシャルエネルギー変化ΔUと電位差ΔVの関係として正しいのはどれか? ΔU = ΔV/q ΔU = q/ΔV ΔU = q×ΔV ΔU = ΔV − q
電位差ΔVは単位電荷あたりのポテンシャルエネルギー差を表すため、特定の電荷qを移動させたときのエネルギー変化はΔU = q ΔVで表されます。符号や極性に注意すると、正の電荷を高ポテンシャル側に移すと正の仕事が必要になりΔUは増加します。この関係は電場と電位、仕事の定義を直接結びつける基本式です。
Q5 : 最大値(ピーク)がVpの正弦波交流の実効値(RMS)はどれか? Vp Vp/2 Vp/√2 Vp×√2
正弦波の実効値(RMS)は、その交流が同じ抵抗に与える平均的な熱的効果(直流で同等の値)と等しいように定義されます。正弦波 v(t)=Vp sin(ωt) に対して Vrms = √( (1/T)∫[0..T] v^2 dt ) = Vp/√2 となります。電力計算や規格値ではVrmsを用いるのが一般的で、例えば家庭用交流100Vや230Vは実効値で表されています。
Q6 : キルヒホッフの電圧法則(KVL)の正しい記述はどれか? ノードに流れ込む電流の和はゼロである 任意の2点間の電位差は一定である 閉回路における電流の積分はゼロである 閉じたループ内の起電力と電圧降下の代数和はゼロである
キルヒホッフの電圧法則(KVL)は、任意の閉じた回路ループにおいて電位差の代数和(起電力の正負、抵抗による電圧降下を含む)はゼロになる、という法則です。これは電場の保守性(静電場では経路に依存しないポテンシャル)に由来し、回路解析で各素子の電圧を足し合わせる際に用います。適用時は電圧の向きと極性に注意します。
Q7 : 入力電圧VinをR1とR2の直列抵抗にかけ、R2両端の電圧Voutを取り出す典型的な分圧回路でのVoutの式はどれか? Vout = Vin × R2/(R1 + R2) Vout = Vin × R1/(R1 + R2) Vout = Vin × (R1 + R2)/R2 Vout = Vin × (R1 - R2)/(R1 + R2)
分圧回路ではR1とR2が直列につながり、回路を流れる電流Iは共通でI = Vin/(R1+R2)です。R2にかかる電圧はOhmの法則よりVout = I×R2 = Vin×R2/(R1+R2)となります。R2を負荷として接続する場合は負荷抵抗との並列等の影響で実効抵抗が変わるため、分圧比も変化します。安定した分圧が欲しい場合はバッファ(オペアンプなど)を用いるのが一般的です。
Q8 : 電圧を正確に測定するために負荷の影響(測定器による分圧)を小さくする一般的な方法として適切なのはどれか? 入力インピーダンスの低いボルテメータを使う 入力インピーダンスの高いボルテメータを使う 抵抗を並列に接続して分圧比を調整する 測定点を短い導線で接続するだけで十分である
電圧測定時に測定器自身が回路に並列となると、測定器の入力インピーダンスが低いほど回路の分圧が変わってしまい誤差が増えます。従って入力インピーダンス(抵抗値)の高いボルテメータを使うことで回路への負荷を小さくし、真の開放端子電圧に近い値を得ることができます。現代のデジタルマルチメータやオシロスコープのプローブは高インピーダンス設計(MΩ〜GΩ範囲)になっています。
Q9 : 電圧(電位差)の定義として正しいものはどれか? 仕事(ジュール)を電荷(クーロン)で割ったもの ニュートン・メートル 電力を電流で割ったもの 電荷の時間変化
電圧(ボルト)は物理学的には電位差であり、ある点から別の点へ単位電荷を移動させるために必要な仕事量で定義されます。すなわち V = W/q(Wは仕事、qは電荷、単位はジュール毎クーロン[J/C])。この定義は電場による位置エネルギーの差を表し、回路理論でも電位差として扱われます。電圧は電気回路での駆動力(電気的ポテンシャル差)を示し、単位ボルトは1Jの仕事を1Cの電荷に対して行うときの電位差です。
Q10 : 内部抵抗rを持つ電池が負荷に電流Iを供給しているときの端子電圧Vtの関係として正しいものはどれか? Vt = E + I r(Eは起電力) Vt = E - I r Vt = I r - E Vt = E / (1 + r)
電池の起電力E(公称電圧)と内部抵抗rを考慮すると、負荷に電流Iが流れるとき端子電圧Vtは内部抵抗での電圧降下Irを差し引いた値になります。つまりVt = E - I rです。放電時はIが正で端子電圧はEより低く、充電時は逆に外部電源が電池に電流を流すときVtはEより高くなる場合があります。内部抵抗は温度や状態により変化し、負荷条件での実効電圧に影響します。
まとめ
いかがでしたか? 今回は電圧クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は電圧クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。