物体が流体中に浮かぶ際の浮力について、その原理や計算式、さまざまな物体の挙動を理解するための10問のクイズを用意しました。アルキメデスの原理に基づいて、浮力が物体の排除した流体の重さに等しいことを確認したり、物体の密度と流体の密度の関係から浮沈挙動を予測するクイズなどを取り入れています。また、潜水艦の浮沈調整機構や二層の流体中での挙動など、より実践的な内容も含まれています。この浮力に関する基礎知識を確認・理解することで、工学や物理の応用場面でも役立つはずです。ぜひ、これらのクイズを解いて浮力について深く学んでいただければと思います。
Q1 : 重さが10Nの物体を水中に入れたところ、物体は7Nの浮力を受けた。このときの物体の見かけの重さ(浮いたときの手に感じる重さ)は次のうちどれか?
水中で感じる見かけの重さ(実際に手で支えるときの張力)は物体の重さから浮力を引いた値で与えられる。つまりW_apparent = W_real − F_b。ここではW_real = 10N、F_b = 7NなのでW_apparent = 10 − 7 = 3Nとなる。浮力は実際の重さを相殺する方向に働くため、水中では物体が軽く感じられるのがこの式の意味である。
Q2 : 潜水艦が浮力を調整して浮上・潜航する際の主な機構はどれか?
潜水艦はバラストタンクに海水を取り入れて質量を増やせば平均密度が増し沈みやすくし、逆にタンクの水を圧縮空気で押し出して水を排出すれば質量が減り平均密度が下がって浮上する。これにより排除する水の体積に対する全体の質量を変え、浮力と重力の釣り合いを調整する。海水そのものの密度や重力を変えるわけではなく、主に取り入れる水の量で制御するのが基本原理である。
Q3 : 浮力が生じる原因として最も適切なのはどれか?
浮力は流体中の圧力が深さに応じて異なることに起因する。物体底面ではより高い圧力がかかり上面では低い圧力がかかるため、その圧力差の垂直成分の合力として上向きの力が発生する。これがアルキメデスの原理で示される浮力であり、結果として浮力の大きさは排除した流体の重さに等しく表せる。粘性や表面張力は状況によって寄与することもあるが、一般的な浮力の主要因は圧力差である。
Q4 : ある立方体が油(密度800kg/m³)に浮き、体積の60%が油中に沈んでいる。この立方体の平均密度は何kg/m³か?
浮力と重力の釣り合いからρ_obj V g = ρ_oil V_sub gである。したがってρ_obj = ρ_oil × (V_sub/V)となる。問題ではV_sub/V = 0.60、ρ_oil = 800kg/m³なのでρ_obj = 800 × 0.60 = 480kg/m³。つまり立方体の平均密度は480kg/m³であり、油より軽いため部分的に浮いていることが整合する。単位と比率を管理すれば簡単に求まる。
Q5 : 密度500kg/m³の物体を水(ρ=1000kg/m³)中に入れるとどのくらいの割合が沈むか?
浮いている場合、沈んでいる体積比は物体の平均密度と流体の密度の比によって与えられる。式はV_sub/V = ρ_obj/ρ_fluid。ここでρ_obj=500kg/m³、ρ_fluid=1000kg/m³なのでV_sub/V = 500/1000 = 0.5、すなわち体積の50%が水中に沈む。密度が半分なら半分だけ沈むという直感的結果が式からも確認できる。
Q6 : 二層の液体(上層が密度ρ1、下層が密度ρ2、ρ1<ρ2)に軽い物体をそっと置くと界面に留まった。どの説明が正しいか?
界面に留まる場合、物体は上層と下層の両方に一部浸かり、それぞれの層で排除する液体量に応じた浮力を受ける。釣り合い条件は重さ=上層からの浮力+下層からの浮力であり、物体形状と接触角、層の厚さ、密度差によって沈み込み深さが決まる。上層と下層のいずれかに完全に留まるとは限らず、中間に安定に位置することがあり、この場合は両層が寄与する浮力の合算で平衡を満たす。
Q7 : 物体に働く浮力についての記述で正しいものはどれか?
アルキメデスの原理に従い、浮力は物体が流体中で排除した流体の重さに等しい。数学的にはF_b = ρ_fluid × V_displaced × gで表される。ここでV_displacedは物体が押しのけた流体の体積、ρ_fluidは流体の密度、gは重力加速度である。したがって浮力は流体の密度と排除体積に依存し、物体の質量や体積のみでは決まらない(ただし浮いているときには物体の平均密度が排除体積を決める)。圧力差による力の合計として理解される点も重要である。
Q8 : 2cm角(体積8cm³)、密度8g/cm³の金属立方体を水に入れたときの挙動はどれか?
この立方体の密度は8g/cm³で水の密度1g/cm³より大きいため、一般には沈む。数値で見ると質量は8cm³×8g/cm³=64g(0.064kg)、重力による力は約0.64N(g≈9.8m/s²で約0.627N)。仮に完全に沈めたときの浮力は排除する水の重さに等しく、体積8cm³の水の質量は8gで重力は約0.0784Nにしかならない。物体の重さが浮力を上回るため沈むのが正しい。
Q9 : 浮体が液面に浮かび、体積の1/4だけが液中に沈んでいるとき、その浮体の平均密度は液体の密度の何倍か?
浮力の釣り合いから、物体の重さは排除した液体の重さに等しい。物体の平均密度ρ_obj、液体の密度ρ_fluid、物体全体体積V、沈んだ体積がV_subであるとき、ρ_obj V g = ρ_fluid V_sub g。したがってρ_obj/ρ_fluid = V_sub/V。問題の条件ではV_sub/V = 1/4なので、物体の平均密度は液体密度の1/4である。数値的には水なら約250kg/m³となる(1000kg/m³の水を基準とした場合)。
Q10 : 同じ体積だが質量(密度)が異なる二つの物体を流体中に完全に沈めたとき、どちらの物体に大きな浮力が働くか?
浮力は排除した流体の体積と流体密度にだけ依存するため、完全に沈めた同一体積の二つの物体には同じ体積の流体を排除しているので、浮力の大きさは等しい。浮力の式はF_b = ρ_fluid V_displaced gで、物体自身の質量や密度はこの式に直接現れない(ただし物体の重さと浮力の比較で浮くか沈むかは決まる)。つまり同じ体積なら浮力は等しい。
まとめ
いかがでしたか? 今回は浮力クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は浮力クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。