インジウムに関する10問のクイズを紹介します。インジウムは銀白色の柔らかい金属で、主に電子材料分野で重要な役割を果たしています。化学分析の歴史に残る発見の経緯や、透明導電膜などの用途、物性や供給源など、インジウムの様々な側面について詳しく学べるでしょう。化学や材料科学に興味がある方は、ぜひこのクイズにチャレンジしてみてください。
Q1 : インジウムの商業的供給源として最も正しいのはどれか? オーストラリアなどの単独インジウム鉱山からの主生産 海水からの直接回収が主要供給源 ボーキサイト(アルミニウム鉱石)からの主要抽出 亜鉛鉱石の精錬過程での副産物としての回収が主流である
現代のインジウム生産は、主に亜鉛鉱(スファレライトなど)や鉛・銅鉱の精錬過程における副産物として回収されるのが一般的です。純粋なインジウム鉱床から直接大量に採掘されることはまれで、鉱石中には微量に存在するため精錬副産物として抽出されます。結果として、インジウムの供給は亜鉛需要や亜鉛精錬の生産量に影響されやすく、主要生産国には中国や韓国、カナダなど亜鉛精錬能力の高い国が含まれます。海水やボーキサイトからの直接大量回収は現状では経済的に一般的ではありません。
Q2 : 透明導電膜(ITO)に含まれるインジウムの酸化物の化学式はどれか? SnO2(スズ酸化物) ZnO(酸化亜鉛) TiO2(酸化チタン) In2O3(酸化インジウム)
ITO(Indium Tin Oxide)は厳密にはインジウム酸化物(In2O3)にスズ酸化物(通常はSnO2)がドープされた組成で構成されています。したがって、透明導電膜を構成する主要な酸化物はIn2O3(酸化インジウム)で、そこにスズ(Sn)がドープされることで電気伝導性が向上します。選択肢の中で酸化インジウムに当たるのはIn2O3ですが、設問の選択肢配置で正解番号は1と指定されています。In2O3は光学的に透明でありつつドーピングにより伝導性を持たせられるため、ディスプレイやタッチパネルなどの表面コーティング材料として広く利用されています。
Q3 : インジウムの代表的な酸化数として最も一般的なのはどれか? +1 +3(+3) 0(元素状態) +2
インジウムの化学では、最も一般的で安定な酸化数は+3です。これは13族元素に共通する傾向で、In3+イオンとして多くの化合物(酸化インジウムIn2O3、リン化インジウムInPなど)を形成します。一方で、インジウムは相対的に重い元素であるため、+1の酸化数(In+)も観察されることがあり、これは「インタートペア効果(inert pair effect)」に起因して低酸化数が安定化する現象と関連します。元素状態(0)は金属そのものを示しますが、化学的に関わる酸化数としては+3が支配的であるため、化学反応や化合物設計においては+3が基準となります。
Q4 : インジウムの代表的な産業用途として最も重要なのはどれか? 透明導電膜(ITO:インジウム酸化物を含む) 低融点合金・はんだ材料 ハーバー法の触媒 化合物半導体(InP、InGaAsなど)
インジウムの代表的かつ産業上極めて重要な用途は、透明導電膜(特にインジウム酸化物とスズ酸化物の合金であるITO)です。ITOは透明性と電気伝導性を同時に備えるため、液晶ディスプレイ、タッチパネル、太陽電池など多くの電子光学機器で不可欠です。インジウムはまた低融点合金やはんだ材料、InPやInGaAsなどの化合物半導体にも使われますが、ハーバー法(窒素固定)の触媒として用いられるわけではありません。インジウムは主に電子材料分野での需要が高く、その供給は市場価格に大きな影響を与えます。
Q5 : インジウムの常温常圧における物理的性質として正しいのはどれか? 硬くもろい金属である 柔らかく展性・延性に富む金属である 強磁性を示す金属である 大気中で自発的に不活性被膜を形成して反応しない
インジウムは柔らかく展性・延性に富む金属です。室温では容易に曲げたり切断したりできるほど柔らかく、鉛やスズに似た取り扱い性を示します。そのため、精密接触部材や密封材、はんだ材料など、変形しやすい性質を利用する用途があります。強磁性は示さず、常温で特に不活性というわけでもなく、表面は酸化しやすいものの保護膜が形成されるため極端に速く腐食するわけではありません。物理的な柔らかさや良好な展延性が工業用途で重宝されています。
Q6 : インジウムの融点に最も近い温度はどれか? 25℃(室温) 660℃(アルミニウムの融点) 157℃(約156.6℃) 2000℃(非常に高温)
インジウムの融点は約156.6℃(一般には約157℃と表記)で、比較的低い融点を持つ金属です。この低融点のため、インジウムは低温で溶融させて使用する溶接やはんだ、低融点合金(fusible alloy)などに利用されます。他の一般的な金属(鉄やアルミニウムなど)に比べて融点が低いため、熱による影響を抑えたい電子部品の接合や、冷却・低温環境での接触材としても使われます。また、低融点は材料設計上の利点とともに、取り扱い時の温度管理の注意点にもなります。
Q7 : インジウムを発見した人物は誰か? ロバート・ビュンゼン マリー・キュリー アンリ・ベクレル フェルディナント・ライヒとヘロニムス・テオドール・リヒター
インジウムは1863年にドイツの鉱物学者フェルディナント・ライヒ(Ferdinand Reich)と化学者ヘロニムス・テオドール・リヒター(Hieronymus Theodor Richter)によって発見されました。二人は亜鉛鉱の分析中に、当時の分光法を用いて青紫(インディゴ)に相当する特徴的なスペクトル線を検出し、新元素の存在を示しました。このスペクトル上の色にちなみ「indium(インジウム)」と命名されました。発見は当時のスペクトル分析技術の成功例であり、金属の同定や新元素探索における分光法の有効性を示す歴史的事例です。
Q8 : インジウムの元素記号は何か? In Id Im Ig
インジウムの元素記号は「In」です。元素記号は元素名の英語表記(Indium)に由来しており、化学式や元素表で一般的に「In」と表記されます。インジウムは周期表で原子番号49の元素で、銀白色の柔らかい金属として知られています。1863年にフェルディナント・ライヒとヘロニムス・テオドール・リヒターがスペクトル分析により発見し、インディゴ(藍色)に由来するスペクトル線を示したことから「indium」と命名されました。化学や材料分野では「In」という記号が広く使われ、化合物名(InP、In2O3など)や工業用途での表示に欠かせません。
Q9 : インジウムの原子番号はいくつか? 47 49 50 55
インジウムの原子番号は49です。原子番号は原子核中の陽子の数を示し、元素の周期表における位置を決定します。原子番号49ということは中性原子として49個の電子を持ち、電子配置は[Kr]4d10 5s2 5p1となります。周期表では第5周期・13族(ホウ素族)に属し、典型的なpブロック元素としての性質を示します。原子番号は元素の化学的性質や反応性、同族元素との類似点を理解する上で基本的な情報であり、インジウムはガリウム(31)やアルミニウム(13)と同じ族に位置するため酸化数や化合物形成の傾向にも共通点が見られます。
Q10 : インジウムが属する周期表の族(族番号)はどれか? 11族(貴金属に近い) 12族(亜鉛族) 13族(ホウ素族) 14族(炭素族)
インジウムは周期表の13族(ホウ素族)に属します。13族元素は典型的にはpブロックに位置し、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)などが含まれます。これらは一般に+3の酸化数を取りやすい性質があり、インジウムも主に+3の酸化状態で化合物を形成します。ただし、インジウムでは+1の酸化状態も見られ、重い元素特有の「インerta対効果(inert pair effect)」により低酸化数が安定化する傾向があります。13族に属することは、化学反応性や結合様式、電子配置の観点からインジウムの性質を理解する上で重要です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はインジウムクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はインジウムクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。