ルテニウムクイズ – 発見から用途まで
ルテニウムは、プラチナ族元素の一つとして知られる希少な遷移金属です。1844年、ロシアの化学者カール・エルンスト・クラウスによって発見されたこの元素は、その後の化学の発展に大きな影響を与えてきました。ルテニウムの基本的な性質から工業的利用まで、この10問のクイズで、この魅力的な元素の知識を深めていきましょう。
Q1 : ルテニウムが主にどのようにして工業的に回収されるかとして正しいのはどれか ルテニウム単体を含む主要鉱床から単独で採掘される 海水中から電気分解で大量に回収される 天然ガスの処理過程で副生物として回収される ニッケル・銅・白金族(PGM)鉱石の精錬残渣や副産物として回収される
工業的にはルテニウムは単独鉱床から大量に採掘されることは稀で、主にニッケルや銅の硫化鉱床、あるいは白金族金属(PGM)を含む鉱石の精錬過程で得られる副産物として回収されます。精錬残渣や電解・湿式プロセスからルテニウムを分離・回収することが一般的で、これがルテニウム供給源の大部分を占めます。
Q2 : ルテノセン(ruthenocene)はどの化合物に最も類似しているか フェロセン(ferrocene) メチルベンゼン(トルエン) ベンゼン 二硫化炭素
ルテノセンは有機金属化合物で、一般式Ru(C5H5)2の構造を持ち、フェロセン(Fe(C5H5)2)と同様にサンドイッチ型構造を取ることで知られます。フェロセンのルテニウム版と考えられ、化学的性質や電子的性質の比較研究が行われています。有機金属化学や遷移金属の錯体化学において重要なモデル化合物の一つです。
Q3 : 眼腫瘍などの小型腫瘍に対する近接放射線療法(ブラキセラピー)で実用的に用いられているルテニウムの同位体はどれか ルテニウム-103 ルテニウム-106 ルテニウム-99 ヨウ素-131
ルテニウム-106(Ru-106)は、特に眼の腫瘍(例:眼メラノーマなど)のブラキセラピーに用いられる放射性同位体の一つです。Ru-106はベータ崩壊を行い、適度な飛程とエネルギーを持つため、局所照射が可能で周辺組織への被曝を比較的抑えられる点が利点です。治療用の小型シールドシードやプレートに封入されて用いられることがあります。
Q4 : ルテニウムの基底状態の電子配置として最も正しいのはどれか [Kr] 4d6 5s2 [Kr] 4d8 5s0 [Kr] 4d7 5s1 [Kr] 5s2 4d6
ルテニウム(Ru、原子番号44)の基底状態電子配置は一般に[Kr] 4d7 5s1と表されます。ただし遷移金属では電子配置が近接しているため、文献によっては[Kr] 4d8 5s0と表記されることもあります。実際のスペクトルや化学状態ではd軌道とs軌道の電子分布が変動するため、両者が言及される背景がありますが、標準的には[Kr] 4d7 5s1が広く用いられる記述です。
Q5 : ルテニウムが取りうる代表的な酸化数として誤っているものはどれか +1、+2、+3 0、+1、+2 +2、+3、+4 +2、+3、+4、+8
ルテニウムは多様な酸化数を取り得ますが、代表的かつよく見られる酸化数には+2、+3、+4、さらには極めて酸化的な+8(RuO4の形で)などがあります。選択肢4はこれらを正しく列挙しています。+8は四酸化ルテニウム(RuO4)として知られる高い酸化状態で、強力な酸化剤となる点が特徴です。他の選択肢は誤りや不足が含まれます。
Q6 : ルテニウムが工業的・化学的に広く使われている用途として最も適切なのはどれか 有機合成触媒やオレフィンメタセシス(例:グラブス触媒) 顔料や大量塗料の主成分 一次電池の活性材料として単独で大量に使用 建築用の耐火素材として一般的に使用
ルテニウムは貴金属の一種で、特に触媒や有機金属化学で重要です。ルテニウム錯体はオレフィンメタセシス(代表例:グラブス触媒)やその他の有機合成反応で高い活性と選択性を示します。また、ルテニウム錯体は色素増感太陽電池の光増感剤や還元・酸化触媒、アンモニア合成などの触媒としても利用されます。大量の顔料・建築材用途には向かない点も含め、触媒用途が代表的です。
Q7 : 次のうち四酸化ルテニウム(RuO4)に関する正しい記述はどれか 無色で還元剤として穏やかに働く 強い酸化剤で揮発性が高く有機化学で酸化剤として用いられる 安定な固体で水に不溶 還元雰囲気で容易に得られる安定な錯体を形成する
四酸化ルテニウム(RuO4)は強力な酸化剤で、常温で揮発性が高く、有機化学において選択的酸化や官能基変換に用いられることがあります。OsO4に類似した性質を持ちますが、より酸化力が強く取扱いに注意が必要です。RuO4は不安定で分解しやすく、揮発性であるため実験条件の管理が重要です。選択肢2が正しい記述です。
Q8 : 天然に存在する安定同位体の数として正しいのはどれか 5個 3個 7個 9個
ルテニウムは自然界に複数の同位体を持ち、安定同位体は7種類存在します。主な安定同位体には質量数96、98、99、100、101、102、104が含まれます(質量数97などは放射性同位体として長寿命のものがある場合があります)。これらの安定同位体はルテニウムの質量分析や核化学的研究、天然存在比の解析において重要です。
Q9 : 発見者として正しいのは誰か(ルテニウムの発見に関する問題) カール・クラウス(Karl Ernst Claus、1844年) ディミトリ・メンデレーエフ ヨンズ・ヤコブ・ベルセリウス ロバート・ブンゼン
ルテニウムはロシアの化学者カール・エルンスト・クラウス(Karl Ernst Claus、しばしばカール・クラウスと表記)によって1844年に発見されました。クラウスはプラチナ残渣中から新元素を単離し、その名はラテン語で『ルテニア(Ruthenia)=ロシア』に由来するルテニウム(ruthenium)と命名しました。発見の経緯や命名は歴史的記録に残っており、クラウスの業績は元素学の文献で広く認められています。
Q10 : ルテニウムの原子番号と周期表における族はどれか 原子番号42、6族 原子番号44、8族 原子番号46、10族 原子番号45、7族
ルテニウムは原子番号44の元素で、周期表では第5周期の8族(同族には鉄、オスミウムなど)に属します。8族の遷移金属として、ルテニウムはプラチナ族元素に分類されることが多く、化学的性質や触媒能、電子的特性は同族元素と共通点を持ちます。原子番号や族の位置は元素の周期表上の基本的な識別情報であり、物性や化学的挙動の理解に重要です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はルテニウムクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はルテニウムクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。