リチウムはアルカリ金属族に属する軽金属で、その化学的性質や反応性から多様な用途を持ちます。リチウム関連のクイズを通して、この元素の特性や応用、さらには安全性などについて理解を深めていきます。リチウムの歴史、製造、用途、安全対策など、幅広い知識を得られる内容になっています。クイズに挑戦しながら、リチウムの魅力を探ってみましょう。
Q1 : 原子力発電所の一次冷却水や溶液にLi-7を用いる主な理由は何か?
原子力施設でLi-7を用いる主な理由は、Li-6が中性子を捕獲してトリチウムを生成する性質を避けるためです。Li-6は中性子捕獲反応(Li-6 + n → He-4 + T)によりトリチウムを作るため、冷却水や溶液中にLi-6が多いとトリチウムの生成が増加します。Li-7は中性子捕獲断面積が小さいため、Li-7を使った水溶液(例えばLi-7を富化したLiOH)はpH制御を行いつつトリチウム生成を抑える目的で用いられることがあります。
Q2 : 金属リチウムの安全な保管方法として最も適切なのはどれか?
金属リチウムは水や湿気と激しく反応して可燃性の水素を発生させ、また空気中では酸化・発火する危険があるため、鉱油やパラフィン油などの不活性油中に浸したり、不活性ガス(窒素やアルゴン)下で密封して保管するのが適切です。取り扱い時には防護具を着用し、発火や接触による化学や熱傷、周辺物質との反応リスクに注意します。廃棄や運搬も規制や専門手順に従って行う必要があります。
Q3 : 金属リチウムが水と反応したときの生成物はどれか?
アルカリ金属のリチウムは水と反応して水酸化リチウム(LiOH)と水素(H2)を生成します。化学式で表すと2Li + 2H2O → 2LiOH + H2です。反応は発熱性で、ナトリウムやカリウムに比べて反応性はやや穏やかですが、それでも水分に触れると腐食や発火、可燃性ガス発生の危険があります。生成するLiOHは強い塩基性を示し、皮膚や目に対する腐食性があるため、取扱いと保管には注意が必要です。
Q4 : 天然に存在するリチウム同位体のうち、Li-7の自然存在比はおおよそどれか?
天然のリチウムは主に2つの安定同位体、Li-6とLi-7からなり、そのうちLi-7の自然存在比は約92%前後、Li-6は約7~8%です。この偏った存在比は同位体分別や地球化学的プロセスを研究する上で重要です。また原子力やトリチウム管理の観点からもLi-6の比率は重要で、Li-6は中性子捕獲によってトリチウムを生成し得るため、特定用途ではLi-7を選んで使用することが多いです。
Q5 : 気分安定薬として用いられるリチウム塩はどれか?
気分安定薬として古くから用いられているリチウム製剤の代表は炭酸リチウム(Li2CO3)で、双極性障害(躁うつ病)の躁症状の抑制や再発予防に有効です。血中濃度の治療域は急性躁状態で約0.6~1.2 mEq/L、維持療法では約0.4~1.0 mEq/Lとされ、狭い治療幅のため定期的な血中濃度測定、腎機能・甲状腺機能のモニタリングが必要です。利尿薬(特にチアジド系)やNSAIDs、ACE阻害薬との相互作用で血中濃度が上昇し中毒を引き起こすため注意が求められます。妊娠時には先天異常リスクもあるため投与判断は慎重に行われます。
Q6 : リチウムイオンが金属リチウムへ還元される標準電位(Li+ + e- → Li(s))はどれか?(標準水素電極に対する電位)
リチウムの標準還元電位(Li+ + e- → Li(s))は約-3.04 V(標準水素電極に対して)であり、金属元素の中でも非常に負の値を示します。これはリチウムが電子を放出して陽イオンになりやすく、高い電池電圧を得られる理由の一つです。一方でこの低い電位は化学的反応性と熱暴走のリスクを高めるため、リチウム金属やリチウムイオン電池の電解質・SEI(固体電解質界面)設計、保護回路など高度な安全対策が必要になります。
Q7 : 商業的に生産されるリチウム資源の主要なタイプはどれか?
現在の商業生産における主要なリチウム資源は、アンデス高地の塩湖に見られる塩水(ブライン)と、オーストラリアなどで採掘される硬岩鉱石(主にスピオドゥメン=スピヂューメン、spodumene)です。ブラインは蒸発池での濃縮や化学的処理で回収され、硬岩は焼成・酸浸出などの工程でリチウムを抽出します。近年は粘土や地熱流体からの抽出、そして使用済み電池のリサイクルも拡大していますが、主要供給源はブラインとハードロックの二本柱です。
Q8 : 一般的なリチウムイオン電池の単セルの公称電圧はおおむねどれか?
代表的なリチウムイオン電池セルの公称電圧はおおむね3.6~3.7 V程度です。これは用いられる正極材料(例:LiCoO2で約3.7 V、NMC系やLFP系で若干異なる)に依存します。ニッケル・カドミウムやアルカリ乾電池の1.2~1.5 Vと比較して高電圧であるため、同じ電力量を得るためにセル数を少なくできる利点がありますが、電池管理や充放電制御は重要です。
Q9 : リチウムの原子番号はどれか?
リチウムは周期表で原子番号3の元素であり、アルカリ金属族に属する最も軽い金属です。電子配置は1s2 2s1で、単価の陽イオン(Li+)を形成しやすい性質があります。1817年にヨハン・オーガスト・アルフベッソンによって発見され、ギリシャ語の「石(lithos)」に由来する名前が付けられました。金属としての密度は非常に低く、空気中では酸化しやすいため特殊な保管が必要です。原子番号3という位置はその化学的性質、反応性、電気化学ポテンシャルなどを決定づけます。
Q10 : リチウムの炎色反応で見られる色は何か?
リチウムの炎色反応は鮮やかな紅色(クリムゾン/カーマインに近い赤)を示します。これはリチウムイオンが励起状態から基底状態に戻る際に放出する特定波長の光によるもので、炎色試験や原子吸光法での同定に利用されます。ナトリウムの黄色、カリウムの紫、銅の緑とは色が異なるため、混合試料中での判別に有用です。実際の分析ではスペクトル測定や器具の校正が必要ですが、目視でもリチウム特有の赤色を確認できます。
まとめ
いかがでしたか? 今回はリチウムクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はリチウムクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。