レスリングの技術と戦術の違いを知り、レスリング競技の歴史に彩られた偉業に触れるクイズを集めました。レスリングの各ルール内容や得点体系、試合展開のメカニズムなど、競技を深く理解するための知識が身につくよう工夫しています。このクイズを通して、スポーツの奥深さとレスリングの魅力を感じ取っていただければと思います。
Q1 : レスリング用語の「パラテ(par terre)」は何を指すか?
「パラテ(par terre)」はフランス語由来で、レスリングでは地上のポジション、すなわち一方が上になり攻撃を仕掛け、もう一方が下になって防御する寝た状態での攻防を指します。国際ルールでは特定の状況でレフェリーが選手をパラテの体勢に戻して攻撃機会を与えることがあり、上の選手にはポイント獲得のチャンスが生じます。立ち技(フリースタイルやグレコローマンの立ち合い)と並ぶ重要な局面であり、技術的な攻防が展開されます。}
Q2 : フォール(ピン)はどのような条件で裁定されるか?
フォール(ピン)は相手の両肩が同時にマットに接している状態を審判が確認した時点で成立し、即時に試合が終了します。国際ルールでは「何秒以上」といった固定された具体的秒数を規定しているわけではなく、審判の目視と協議によって同時接触が確認されればフォールと判定されます。そのため確実に両肩が接地しているか、審判が動作や体勢を判断することが重要であり、映像審査(チャレンジ)が用いられる大会では再確認が行われることもあります。
Q3 : アレクサンドル・カレリン(Alexander Karelin)はオリンピックで金メダルを何個獲得したか?
ソビエト連邦/ロシアのグレコローマン超ヘビー級の名選手アレクサンドル・カレリンは、1988年(ソウル)、1992年(バルセロナ:連合チーム)、1996年(アトランタ)の3大会で金メダルを獲得しました。彼は圧倒的な強さで「無敵」と称され、1990年代を代表するレスラーの一人です。2000年(シドニー)では決勝で敗れて銀メダルとなり、金は計3個という記録になります。
Q4 : 女子レスリングがオリンピックの正式種目として初めて実施されたのはどの大会か?
女子レスリングは2004年アテネオリンピックから正式種目として採用されました。それ以前は世界選手権などで女子の国際大会は行われていましたが、オリンピック種目としては2004年が初めての導入年です。以降、女子レスリングはオリンピックの競技プログラムの一部として定着し、複数階級で世界各国の選手が競い合っています。
Q5 : 国際ルール(UWW)におけるフリースタイルレスリングで、技術的優勢(テクニカルフォール)が成立する得点差はいくつか?
フリースタイルレスリングでは、一方が相手に対して十分な点差をつけた場合に技術的優勢(テクニカルフォール)で試合を終わらせる規定が設けられています。フリースタイルの場合、一般に10点差がついた時点で試合は技術的優勢により終了します。これは大差によって試合の決着がついたと見なすもので、投げや連続得点で大きくリードした場合に適用されます(規則は改定されることがあるため大会ごとの最新版ルール確認が推奨されます)。
Q6 : フォール(ピン)以外で試合が即時に終了するケースはどれか?
フォール以外で試合が即時終了する代表的なケースは「技術的優勢」によるものです。フリースタイルでは一般に相手に対して一定の得点差(通常10点)がつくと技術的優勢で勝敗が決まり、試合はそこで終了します。反則や失格(例えば危険な行為や悪質な反則)によっても相手の勝利が宣告され試合が終了する場合がありますが、同点でのコイントスや「相手の片方の腕を2回で投げた場合」などは即終了の条件ではありません。
Q7 : フリースタイルとグレコローマンレスリングの主なルール上の違いは何か?
フリースタイルとグレコローマンの最も基本的な違いは脚の扱いにあります。フリースタイルでは相手の脚を掴んだり脚を使ってタックルや抱え込みを行うことが認められており、立った状態からの足を使った攻防が多用されます。一方グレコローマンでは相手の腰より下、すなわち脚や足首を直接使った攻撃や掴みは原則として禁止されており、上半身の投げやコントロール、クローズドな抱え込みによる技術が中心になります。どちらの種目でも寝技(パラテ)や投げ技は存在しますが、そのアプローチや有効な技術が異なるため戦術や体の使い方が大きく変わります。
Q8 : 国際ルールにおける一般的なタックル(テイクダウン)の基本得点はいくつか?
国際大会での一般的な得点体系では、相手をコントロールしてマット上に倒す「テイクダウン(タックル)」は基本的に2点とされることが多いです。状況や技の大きさ、相手の体勢の変化によってはより高得点(例えば大きな振り回しや大技でのテイクダウンで4点や5点が与えられる場合)になることもありますが、標準的なテイクダウンは2点が基本です。ルールは改定されることがあるため大会ごとの細部は確認が必要ですが、入門レベルから国際大会まで広く使われている基準です。
Q9 : 史上初めてオリンピックで個人としてレスリングで金メダルを4個獲得した選手は誰か?
日本の女子レスリング選手、伊調馨(Kaori Icho)は2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロで連続して金メダルを獲得し、レスリング競技において個人でオリンピック金メダルを4個獲得した初の選手として広く認知されています。この偉業は性別を問わずレスリング史における重要な記録であり、技術の安定性と長期にわたるトップレベルでの活躍を示しています(その後男子の選手でも複数個の金を獲得した者がいますが、伊調選手は最初に達成しました)。
Q10 : 国際大会(シニアレベル)におけるレスリングの試合時間は通常どれくらいか?
国際大会のシニアカテゴリー(オリンピックや世界選手権など)におけるレスリングの試合は、基本的に3分間のピリオドを2本行う形式で、合計6分間が標準です。以前はピリオド制やラウンド制などさまざまな方式が試されましたが、近年は3分×2の合計6分制が広く採用されています。試合は延長や技術的優勢、フォール(ピン)による即時終了などで早期決着することもありますが、通常の規定時間は合計6分です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はレスリングクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はレスリングクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。