スポーツドリンクは運動時のパフォーマンス維持や回復に欠かせない重要な栄養補給源です。本記事では、そのスポーツドリンクに関する知識を深めるべく、開発経緯やナトリウムの役割、適切な濃度設計など、10の興味深いクイズを用意しました。ゲータレードの誕生から経口補水液との違い、炭水化物の組み合わせ効果まで、スポーツドリンクの基礎知識から最新の研究成果まで幅広くカバーしています。スポーツ愛好家の方はもちろん、健康的な生活を送りたい方にもお勧めの内容となっています。
Q1 : 複数種類の糖(例:グルコース+フルクトース)を組み合わせたスポーツドリンクについて正しいのはどれか?
腸管にはグルコースを主に取り込む輸送体(SGLT1など)と、フルクトースを取り込む別の輸送体(GLUT5など)が存在するため、複数種類の糖を組み合わせることで同時に取り込める総炭水化物量が増え、吸収速度と供給エネルギーが高まることが知られています。これにより持久系競技でのエネルギー補給効率が改善され、胃腸障害の軽減にも寄与する場合があります。
Q2 : なぜスポーツドリンクにナトリウムが添加されていることが多いのか?
ナトリウム(塩)は汗で失われやすい主要な電解質であり、体液量と血漿浸透圧の維持に重要な役割を果たします。スポーツドリンクにナトリウムを添加することで、単に電解質補給ができるだけでなく、味が整い飲みやすくなり結果的に水分摂取量が増えて脱水予防に寄与します。したがって電解質補給と風味改善が主な理由です。
Q3 : 炭水化物濃度が高すぎるスポーツドリンク(目安で約10%超)を運動中に摂ると起こりやすい問題はどれか?
炭水化物濃度が高すぎる飲料は浸透圧が高くなり、胃の排出速度(胃内容排出)が遅くなりやすいため、運動中に摂取すると腹部膨満感や吐き気、消化不良などの胃腸症状を引き起こすリスクが高まります。エネルギー補給の効率と胃腸の負担を両立させるため、一般には6〜8%前後の濃度が適当とされています。
Q4 : スポーツドリンクの主な目的でないものはどれか?
スポーツドリンクは運動中・後の水分補給、汗で失われるナトリウムやカリウム等の電解質補給、エネルギーとなる炭水化物の供給を主目的とします。これらによりパフォーマンス維持や回復を助けますが、筋肉の合成や直接的な筋肉増強(筋タンパク合成促進など)は主目的ではなく、筋力向上や筋肥大にはタンパク質摂取や抵抗運動といった別の介入が必要です。
Q5 : 「アイソトニック(等張性)」のスポーツドリンクについて正しい説明はどれか?
アイソトニック(等張性)飲料は体液とほぼ同等の浸透圧を持つため、胃腸からの吸収が比較的速く効率的に水分と電解質を補給できます。ハイポトニックやハイパートニックの飲料はそれぞれ吸収速度や用途が異なり、等張性は運動中の迅速な補給に適しています。したがって「体液とほぼ同等の浸透圧で吸収が比較的早い」が正しい説明です。
Q6 : いつスポーツドリンクの利用が特に推奨されるか?
スポーツドリンクは短時間・軽い運動では水で十分な場合が多く、特に持久運動が1時間以上続く場合や高強度で大量に発汗する状況での利用が推奨されます。これらの場面ではエネルギー補給とナトリウム等の電解質補給が必要になり、運動継続能力の維持や脱水・熱中症予防に効果的です。利用は運動時間・強度・発汗量に応じて判断します。
Q7 : 経口補水液(ORS)と一般的なスポーツドリンクの違いについて正しいのはどれか?
経口補水液(ORS)は下痢や嘔吐などによる脱水を治療・改善する目的で作られており、電解質(特にナトリウム)と水分の吸収を最優先に設計されています。一般的なスポーツドリンクは味やエネルギー補給も重視するためナトリウム濃度はORSより低いことが多く、用途や配合が異なります。よってORSのナトリウム濃度が高いという点が正しいです。
Q8 : スポーツドリンク「ゲータレード」はどのような経緯で開発されたか?
ゲータレードは1960年代にアメリカ、フロリダ大学の研究チーム(ロバート・ケイドら)がアメリカンフットボール選手の運動中の水分・電解質・エネルギー損失を補う目的で開発したのが起源です。発汗で失われるナトリウムや糖質を補給し、運動パフォーマンスの維持を目指した飲料として作られ、その後商品化され世界的に普及しました。したがって、大学の研究グループによる運動用飲料の開発という経緯が正しいです。
Q9 : 汗で最も多く失われる電解質はどれか?
汗には複数の電解質が含まれますが、特に大量に失われるのはナトリウム(塩化ナトリウム)です。ナトリウムは体液量や血圧を維持する役割が大きく、運動時に多くのナトリウムを汗として失うと脱水や電解質不均衡、痙攣のリスクが高まります。カリウムも失われますが量としてはナトリウムが主であり、スポーツドリンクはナトリウム補給を重視して配合されることが多いです。
Q10 : 一般的に運動時のスポーツドリンクとして推奨される炭水化物濃度(重量%)はどれか?
運動中の吸収効率と胃腸の負担を考慮すると、一般に6〜8%程度の炭水化物濃度が推奨されています。この範囲はエネルギー供給と水分吸収のバランスが良く、過度に高濃度だと胃の排出が遅くなり消化不良や不快感を招きやすく、逆に濃度が低すぎると持久的なエネルギー供給に不十分となります。競技種目や個人差により調整は必要です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はスポーツドリンククイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はスポーツドリンククイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。