ウーロン茶は緑茶と紅茶の中間に位置する半発酵茶で、発酵度合いによって香りや味わいが多様に変化します。中国福建省安渓は有名な鉄観音などの産地として知られ、「烏龍」は「黒い龍」を意味する言葉が由来です。製造工程では細胞を破壊して適度に酸化させ、殺青で酵素を不活性化させます。85〜95℃の湯温で淹れるのが一般的で、旨味成分のテアニンが特徴的です。GABA茶は無酸素処理で知られ、武夷山の岩茶は独特の岩韻を持ちます。カテキン含有量は緑茶と紅茶の中間で、焙煎度合いによって香りや味わいが変化します。
Q1 : 「岩茶(ロックティー)」として知られる代表的な烏龍茶の産地はどこか?
岩茶(ロックティー)は中国福建省の武夷山(武夷岩の産地)で生産される烏龍茶の総称で、代表的なものに大紅袍(ダーホンパオ)などがあります。岩茶は「岩の香り(岩韻)」と言われる独特のミネラル感と焙煎由来の香ばしさを持ち、しっかりとしたボディが特徴です。台湾や広東、浙江にも特色ある烏龍があるものの、岩茶という名称は武夷山特有の地理的、製法的特徴に由来します。
Q2 : 烏龍茶に含まれるカテキン(ポリフェノール)の量は、一般に緑茶や紅茶と比べてどう言えるか?
カテキン類は主に未酸化の茶葉に多く含まれ、緑茶は酸化をほとんど行わないため比較的高含有です。烏龍茶は部分的に酸化されるため、緑茶ほどはカテキンが残らず一部が酸化して変化します。紅茶は完全酸化されるためカテキンの多くがザ・フラビン類などに変わり、元のカテキン量は少なくなります。したがって一般的には「緑茶>烏龍茶>紅茶」の順でカテキン量が多いことが多いとされています。ただし品種や製法によって差はあります。
Q3 : 焙煎(火入れ)の度合いが高い烏龍茶の風味変化として適切なものはどれか?
焙煎(火入れ)は茶葉の香味を変える重要な工程で、度合いが高くなると焼き香やカラメルのような香ばしさ、コクや甘みが強く出ます。逆に繊細な花のようなフローラルな香りは飛んだり抑えられたりしやすく、軽焙煎のものほど花香が残りやすいのが特徴です。焙煎が強すぎると焦げ臭になる場合もあるため、各銘柄は適切な焙煎度合いで特徴を引き出すよう調整しています。
Q4 : 漢字の「烏龍(ウーロン)」が指す意味はどれか?
「烏龍(ウーロン、wūlóng)」の字義は一般に「黒い(或いは暗い)龍」を意味します。中国語発音は'wū lóng'で、転訛や地域伝承により『黒竜茶』などと解釈されることが多いです。伝説や俗説もありますが、語源的には黒っぽい龍を連想させる名称が当てられたもので、製法や香気の重厚さを象徴的に表現したものと考えられています。注意点として「烏」は日本語で『からす』とも読めますが、ここでは音訳された固有名詞として使われています。
Q5 : 製茶工程において、酸化(発酵)を止めるために行う加熱処理は一般に何と呼ばれるか?
殺青(さっせい、あるいは捨青と表記されることもある)は、加熱によって茶葉の酵素活性を停止させ、酸化を止める工程です。緑茶では特に重要な工程ですが、烏龍茶でも適切な酸化度合いを得た後に殺青を行ってそれ以上の酸化を抑えます。一般的には熱処理(鍋で炒る、蒸す、熱風を当てるなど)で短時間に酵素を不活性化させ、香気や色、味わいの出方をコントロールします。
Q6 : 多くの烏龍茶を淹れる際に推奨される湯温の目安はどれか?
烏龍茶は半発酵で多様な香味成分を含むため、一般的には高めの湯温、つまり85〜95℃程度で淹れることが推奨されます。温度が高いと成分の抽出が良くなり、香りやコクが引き出されますが、葉の種類や焙煎度合いによってはやや低め(80℃前後)で複数回に分けて淹れると香りを長く楽しめます。一方で沸騰(100℃)にすると一部の繊細な香りが飛ぶ場合があり、低温では抽出不足になりやすいです。
Q7 : 烏龍茶に旨味を与えるアミノ酸として特に知られる成分はどれか?
L-テアニン(テアニン)は茶葉に含まれるアミノ酸の一つで、旨味や甘み、落ち着いた風味に寄与します。緑茶や烏龍茶、紅茶など多くの茶類に含まれ、旨味成分として評価されます。カフェインは覚醒作用のある成分で、タンニン(カテキン)は渋味や健康関連の話題で注目されるポリフェノール類、クエン酸は酸味に関係する有機酸で、旨味という点ではテアニンが代表的です。
Q8 : GABA(γ-アミノ酪酸)含有が特徴の「GABA茶(ガバ茶)」の製造法はどれか?
GABA茶は嫌気状態、すなわち酸素を遮断した環境で茶葉を処理することでGABA(γ-アミノ酪酸)を増加させる製法で知られます。1980年代に日本で開発された技術が有名で、茶葉を発酵させる際に酸素を抑えた条件にすることでグルタミン酸からGABAへの変換が促進されます。GABA含有は通常の製法では必ずしも高くならないため、このような特殊処理が用いられます。
Q9 : 烏龍茶(ウーロン茶)は一般にどのような発酵度合いの茶に分類されるか?
烏龍茶は一般に「半発酵茶」または「部分発酵茶」と呼ばれます。緑茶がほとんど酸化させないのに対し、紅茶は完全に酸化させるのに対し、烏龍茶はその中間で一部を酸化させる製法をとります。酸化度は品種や製法で幅があり、一般にはおよそ10〜70%程度の酸化度合いで扱われることが多く、これにより香りや味わいが多様に変化します。製造工程では萎凋や揉捻で細胞を破壊して酸化を促し、適当な段階で殺青(加熱)して酸化を止めるのが特徴です。
Q10 : 中国福建省安渓(Anxi)は次のうちどの烏龍茶の主要産地として知られているか?
安渓は福建省にある地域で、特に鉄観音(ティーグアンイン)などの有名な烏龍茶の産地として知られています。安渓鉄観音は花のような香りと豊かな旨味を特徴とし、軽発酵で比較的フローラルな香りを持つことが多いです。福建省は烏龍茶の歴史的な産地で、武夷山の岩茶や安渓の鉄観音など、地域によって製法や焙煎の度合いが異なります。雲南は主に普洱茶の産地であり、吉林は烏龍茶の主要産地ではありません。
まとめ
いかがでしたか? 今回はウーロン茶クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はウーロン茶クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。