グラタンは、クリーミーなベシャメルソースにチーズやパン粉などを加え、オーブンで焼き上げた人気の洋風料理です。その歴史や調理法、特徴的な材料や反応など、グラタンに関する豊富な知識を問うクイズを10問ご用意しました。ベシャメルソースの正しい材料組み合わせや、グラタンの語源、加熱時の化学反応、日本の「ドリア」との違いなど、グラタンを深く理解できる内容となっています。ぜひ、この機会にグラタンについての知識を楽しく深めていただければと思います。
Q1 : 日本で一般的に『ドリア』と呼ばれる料理と『グラタン』の主な違いはどれか? ドリアはご飯を使い、グラタンは主にパスタや具材を使う ドリアは必ずチーズを使わない ドリアは日本発祥ではない グラタンは冷たいまま提供される
ドリアは日本の洋食(ヨシューク)系の料理として広まったもので、器にご飯を敷き、その上にホワイトソースや具材、チーズをのせてオーブンで焼いたものです。一方『グラタン』は必ずしもご飯を使わず、マカロニやジャガイモ、魚介などをソースと混ぜて焼く料理群を指します。つまり両者の最大の違いは主食材にご飯が使われるかどうかです。
Q2 : グラタンのトッピングや仕上げで、香ばしい風味や旨味の付与によく用いられる硬質なチーズはどれか? グリュイエール ゴーダ パルミジャーノ・レッジャーノ クリームチーズ
パルミジャーノ・レッジャーノ(パルメザン)はイタリアの硬質チーズで、すりおろして振りかけると短時間の焼成でも香ばしい焼き色と独特の旨味を与えるため、グラタンの仕上げに用いられることが多いです。グリュイエールやエメンタールなどの溶けるタイプのチーズもグラタンにはよく使われますが、トッピングや香ばしさの付与という用途ではパルミジャーノが定番の一つです。
Q3 : グラタンをオーブンで焼くときに使う、浅くて耐熱性のある専用の皿をフランス語で何というか? ココット グラタン皿(plat à gratin) フライパン 土鍋
フランス料理でグラタンやラザニアを焼く際に使う浅い耐熱皿は『plat à gratin(グラタン皿)』と呼ばれます。日本語でも『グラタン皿』として市販されており、一般に陶器や耐熱ガラスで作られることが多く、幅広で浅い形状が表面の焼き色と内部の火の通りを両立させます。ココットは小分けの耐熱容器を指すことがあり、用途は重なるものの一般名称としてはplat à gratinが適切です。
Q4 : 海老(エビ)を主材料としたエビグラタンで、特に注意すべき代表的な食物アレルゲンはどれか? 乳製品 甲殻類(エビ・カニ) 小麦(パン粉やベシャメルの小麦粉) ナッツ類
エビグラタンでは主材料が甲殻類であるため、甲殻類アレルギー(エビ・カニに対するアレルギー反応)が最も注意を要するアレルゲンです。加えてベシャメルの乳製品や小麦粉由来のアレルギーにも注意が必要ですが、料理名にエビが含まれている場合は甲殻類アレルギーが直接的かつ重篤なリスクとなることが多く、食材表示や調理時の交差汚染防止が重要です。>
Q5 : グラタンの表面にまぶして焼くことで「パリッ」とした食感を付加しやすい材料はどれか? パン粉 とろけるチーズ 牛乳 小麦粉
パン粉はオーブンで焼くと表面が乾燥して香ばしくパリッとした食感になり、グラタンの仕上げに用いると食感のコントラストを生み出します。特に日本で使われるパン粉(粗めのタイプ)は油との相性も良く、短時間の焼成でサクッとした層ができやすいです。チーズも焼き色や香ばしさを与えますがパリッとした物理的食感を出すのはパン粉が最も一般的です。
Q6 : 料理で言う『ルー(roux)』とは何を指すか? バターと小麦粉を加熱して作るペースト 生クリームを泡立てて作ったもの 魚や肉の出汁を濃縮したもの 砂糖を焦がして作る液体
ルーはフランス料理の基本技法で、等量もしくはバターが多めのバターと小麦粉を一緒に加熱して作るペースト状の基材です。これをベースに牛乳やブイヨンを少しずつ加えてのばすことで、ソースにとろみとコクを与えます。ベシャメルソースはこのルーに牛乳を加えて作る代表例で、加熱時間によってルーの色や香りも変化します。
Q7 : 伝統的なグラタン・ドフィノワ(Gratin dauphinois)について、通常含まれないとされている材料は次のうちどれか? ジャガイモ ニンニク 生クリームまたは牛乳 チーズ
グラタン・ドフィノワはフランスのドフィネ地方発祥の料理で、薄切りにしたジャガイモを牛乳や生クリームとともにゆっくり煮てオーブンで焼いた料理です。伝統的なレシピではチーズを加えないのが特徴とされています(一部現代的レシピではチーズを加えることもあります)。従って伝統的な意味で『通常含まれない』のはチーズであり、地域由来の素朴な調理法が基礎です。
Q8 : グラタンを焼いたときに表面に香ばしい褐色の焼き色がつく主な化学反応はどれか? 発酵反応 カラメル化(糖の熱分解) メイラード反応(糖とアミノ酸の反応) 乳化反応
食品の焼き色や香ばしさに関する主要な化学反応はメイラード反応です。これは還元糖とアミノ酸(タンパク質の成分)が熱によって反応して褐色の色素や香り成分を生成する反応で、グラタンのようにチーズやベシャメルのたんぱく質と糖が加熱される環境で顕著になります。カラメル化は糖の熱分解で、主に糖のみが関与する場合に重要ですが、グラタンの複合的な香りはメイラード反応が中心です。
Q9 : 『グラタン』という名称の語源として最も正しいのはどれか? ラテン語の『gradus(段階)』に由来する フランス語の『gratter(こする)』に由来する イタリア語の『gratinare(炙る)』に由来する 英語の『grate(おろす)』に由来する
『gratin』という語はフランス語に由来し、語源的には『gratter(こする、こそげる)』という動詞に結びつけられます。これは料理の表面に焦げ目をつける過程で表面をこそげるような調理感覚と関連づけられた表現で、17世紀以降のフランス料理用語として定着しました。英語の 'grate' やイタリア語由来と混同されることがありますが、フランス語起源が正確です。
Q10 : ベシャメルソース(ホワイトソース)の主要な材料として正しい組み合わせはどれか? 小麦粉のみ バターのみ 牛乳のみ 小麦粉・バター・牛乳のすべて
ベシャメルソースはフランス料理の基本ソースの一つで、基本的にはルー(バターと小麦粉を加熱して作るペースト)に牛乳を加えてのばし、塩・白胡椒やナツメグで調味して作ります。したがって主要な構成要素は小麦粉とバターで作るルーとそれをのばす牛乳の三つであり、単一の材料ではなく三者の組み合わせが必須です。調理の際は小麦粉を焦がさないよう中火でルーを作り、少量ずつ牛乳を加えてダマにならないように滑らかに仕上げるのが基本工程です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はグラタンクイズをお送りしました。
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今回はグラタンクイズを出題しました。
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次回のクイズもお楽しみに。