米国の心理学者MuellerとOppenheimerが2014年に発表した研究で、「長文を手書きで取る受講者は、ノートをそのまま打ち込む受講者よりも概念的理解において良好な成績を示した」という結果が報告されました。正解はMueller & Oppenheimer(2014)です。説明:MuellerとOppenheimerの研究は講義中にノートを取る際、ノートパソコン利用者が講義内容を逐語的に記録する傾向にあり、情報の再編成や要約が減るため深い処理が起きにくく、概念理解を測る問題で成績が低くなると結論づけました。ただし、この研究は実験条件や教科内容に依存する点、技術の進化や入力支援ツールの普及などを踏まえると一概に「常に手書きが良い」とは言えません。後続研究では状況によってはラップトップでも効果的な場合があることや、記録目的と学習目的を明確に分けることで差が縮まる可能性が示されています。学習者は目的に応じて手書き・電子どちらを用いるかを選ぶことが推奨されます。
Cornell方式の起源はコーネル大学の教員ウォルター・パウクに求められます。正解は選択肢2のウォルター・パウクです。説明:ウォルター・パウクはコーネル大学で教育に関する指導を行う中で、講義ノートの整理法として現在「コーネル式ノート(Cornell Notes)」と呼ばれる形式を普及させました。基本構造は用紙を縦に三分割し、主註記(ノート)、キュー欄(問いやキーワード)、まとめ欄を設けることで、記録と復習、自己検証を一体化する点が特徴です。復習時にキュー欄を見て自分で思い出す行為を促すため、能動的な学習を支援します。この方式は学生や研究者の学習効率向上のために広く採用されており、講義の要点抽出や試験準備に実用的です。設計思想はノートの記録と復習を切れ目なく結びつけることにあります。