四国八十八ヶ所巡礼は日本の代表的な宗教文化遺産の一つです。この巡礼では、徳島県の第1番札所・霊山寺から始まり、高知県・香川県・愛媛県を経て、最後は結願の地・大窪寺(第88番)で参拝を完遂します。弘法大師空海にゆかりの深い寺院が多数ある本巡礼は、長い歴史と多様な習俗に彩られており、文化的価値も高く評価されています。以下のクイズを通して、この四国八十八ヶ所巡礼の魅力や特徴についてご理解を深めていただければ幸いです。
Q1 : 四国八十八ヶ所のうち最も札所数が多い県はどれか?
四国四県のうち、札所数が最も多いのは愛媛県です。分布は概ね、徳島県約24ヶ寺、香川県約23ヶ寺、愛媛県約26ヶ寺、高知県約15ヶ寺とされており(集計の仕方により多少の差異はあり得ます)、愛媛県は石鎚山周辺や松山周辺などに多くの札所を抱えているため巡礼のボリュームが大きくなっています。したがって愛媛県が最も多いのが正解です。
Q2 : 巡礼で杖として必ず持たれる『金剛杖(こんごうづえ)』について正しい説明はどれか?
金剛杖は巡礼者が携える巡礼具の一つで、行者の象徴とされています。伝統的には弘法大師が巡礼者と同行しているという信仰に基づき、杖により大師と一緒に歩む意味を持ちます。材質は主に木製であり、必ずしも金属製である必要はなく、レンタルや持参は個人により異なります。火で消毒するという慣習や宿での使用禁止といった規則は一般的ではありません。
Q3 : 札所で納経帳に記してもらう、墨書や朱印の総称は何と呼ばれるか?
札所で納経帳(納経帳または御朱印帳)に寺務所で揮毫や朱印をしてもらう行為・その印や墨書は一般に『納経(のうきょう)』や『御朱印(ごしゅいん)』と呼ばれます。納経は本来は写経を納める行為を指しますが、現在は納経帳への墨書と朱印を含む意味で用いられることが多く、巡礼の記録・証明として重要な役割を果たします。
Q4 : 『結願(けちがん)』とは巡礼におけるどの段階を指すか?
結願とは、四国八十八ヶ所のすべての札所を巡り終えることを指す用語です。巡礼の目的が達成される節目であり、実際には第88番を参拝して結願とするのが一般的です。結願の後には満願・礼拝などの行事や、再巡礼(逆打ちなど)を行う人もおり、結願は巡礼の一区切りとして宗教的・心理的に重要な意味を持ちます。
Q5 : 第1番札所として知られる、徳島県にある寺院はどれか?
霊山寺(第1番)は四国八十八ヶ所巡礼で伝統的に最初に参拝される札所として広く知られています。徳島県に位置し、順打ち(時計回り)で巡る場合の出発点となることが多い寺院です。歴史的には巡礼の起点として巡礼案内書や路線図にも掲載されており、納経所や参拝のための設備も整っていることから、多くの遍路がここから巡礼を始めます。したがって第1番札所は霊山寺が正解です。
Q6 : 四国八十八ヶ所の結願(最後の札所)として伝えられる第88番札所はどれか?
第88番札所は大窪寺(おおくぼじ)で、四国八十八ヶ所巡礼の最後の札所(結願の札所)として知られています。香川県に位置し、結願の地として多くの巡礼者が参拝します。結願とは八十八ヶ所をすべて回り終えることを意味し、大窪寺での参拝をもって巡礼の一区切りとなるため、ここで参拝や祈願を行うことが一般的です。よって第88番は大窪寺が正解です。
Q7 : 四国八十八ヶ所巡礼に深く関わる「弘法大師」とは本来誰のことを指すか?
「弘法大師(こうぼうだいし)」は平安時代の僧・空海(くうかい)の法号で、真言宗の開祖として知られます。空海は唐で密教を学び帰朝した後、日本各地で教化や寺院の整備を行い、四国八十八ヶ所巡礼に伝承的に深い関わりを持つ存在とされています。巡礼では空海の加護や同行を信じる信仰があり、遍路文化の中心的な人物として広く理解されているため、弘法大師=空海が正解です。
Q8 : 第75番札所・善通寺は何で特に知られているか?
善通寺(第75番)は、弘法大師・空海の生誕地と伝えられていることで特に有名です。香川県にあり、空海の遺徳をしのぶ寺として多くの参拝者が訪れます。境内には生涯や修行にまつわる史跡や堂宇があり、空海ゆかりの寺として宗教的・文化的にも重要な位置を占めています。これにより『空海の生誕地』という点が善通寺の代表的な特色です。
Q9 : 一般的に四国遍路はどの方向(周回順)で参拝することが多いか?
一般的な巡礼の順路は時計回り、いわゆる順打ちで、徳島県を起点として南へ、次いで高知・愛媛・香川の順に回るルートが伝統的です(徳島→高知→愛媛→香川の順)。もちろん逆周りの逆打ちも歴史的・実務的に行われますが、古来より順打ちを基本とする風習が広く定着しています。地域の地形や交通事情により個別の変化はありますが、一般には時計回りが多いです。
Q10 : 「遍路ころがし」と呼ばれる険しい道があることで知られる札所はどれか?
「遍路ころがし」と呼ばれる険しい山道で知られるのは横峰寺(よこみねじ)です。横峰寺は愛媛県(今治市)にあり、山深い場所に建立されたため参詣路が急峻で歩行が困難な箇所があることからその名が付けられました。古くから厳しい山道の難所として語られ、巡礼者にとっては体力や経験が試される札所の一つとして知られています。
まとめ
いかがでしたか? 今回は四国八十八ヶ所巡礼クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は四国八十八ヶ所巡礼クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。