印章に刻まれる文字で、古来より印刻に適しているとされる書体はどれか？

篆書は古代中国の甲骨文や金文から発展した書体で、形が整い線が太く彫刻に向いているため印章の文字として多用されてきました。小篆や古篆などが印文として使われ、朱文・白文のいずれにも適応します。草書や行書は筆の運筆に依存する曲線が多く、印刻では判読性や彫りの安定性の点で不利な場合があります。ローマ字は近現代の特殊用途を除き伝統的な印刻では一般的ではありません。