NHKラジオの長期連続放送で『赤穂義士伝』を語り、高い聴取率を記録したことで知られる浪曲師は誰か?
二代目東家浦太郎は昭和20年代後半から30年代にかけてNHKラジオで『義士伝』を長期にわたって語り続け、一日平均20%を超える高聴取率を叩き出した名人である。義士一人ひとりの人間像を掘り下げる細やかな節と泣き節の巧みさが評価され、放送後にレコードや書籍も多数発売された。広沢虎造は清水次郎長もの、玉川勝太郎は『天保水滸伝』、伊丹秀敏は叙情浪曲の名手だが、義士伝で国民的支持を得たのは東家浦太郎である。