『天狗裁き』で夢見の真偽を決めるために男が連れて行かれる“裁判所”のような場所で裁きを下すのは誰?
『天狗裁き』は些細な夢の内容を巡る夫婦喧嘩が町内を巻き込み、ついには異界の天狗の法廷にまで発展するという荒唐無稽な噺。亭主は「夢の中で女と会った」と語り、女房が怒ったことから口論が拡大する。近所の連中も巻き込み、誰一人夢の真相を解明できずとうとう山中へ連行され、天狗が公正な裁きを行うという流れになる。裁判長役の天狗は両者の言い分を聞くが、夢の中のこととあって決着がつかず、最後は全員が目を覚まし“夢だった”と落ちる。裁きを下す主体が天狗であることが題名に対応している。