蒔絵に使う金属粉の粒度区分で、最も微細で鈍いベルベット状の光沢を出す粉を何というか?
蒔絵粉は粒の大きさにより荒粉・平目粉・丸粉・消粉と分類される。中でも消粉は肉眼では粒子を判別しにくいほど細かく、透明漆を上掛けしても段差がほとんど出ないため平蒔絵や研出蒔絵に適する。粒が小さいことで光が乱反射し、しっとりと落ち着いた金色を呈するのが特色である。平目粉は扁平な鱗状で派手な輝き、丸粉は球状で柔和な光、荒粉は粒感を活かす装飾に用いられ、表現したい質感によって粉の選択が決まる。最も細かな粒度である点が消粉の名称の由来でもある。