カートレースクイズ
カートレースは手軽に楽しめるモータースポーツの代表格で、世界中で大人気を誇っています。幅広い年齢層が参加し、初心者から専門家まで、様々なレベルの熱心なドライバーたちがサーキットを駆け抜けます。今回は、そんなカートレースの魅力を存分に味わえるクイズを10問ご用意しました。カート界のルールや技術、歴史など、様々な切り口からカートの世界に迫ります。カートレースの知識を深めながら、ぜひ楽しんでいただければと思います。
Q1 : タイムトライアル(タイムアタック)セッションで最も頻繁に微調整され、路面温度や周回数に合わせて最適化されるセッティング項目はどれか?
カートはサスペンションがないため、メカニカルグリップの多くをタイヤに依存しており、空気圧の0.05barの差がラップタイムに直結する。走行前に冷間で空気圧を設定し、走行中の発熱で狙ったホットプレッシャーに到達させるのがセッティングの肝となる。気温、路面温度、走行周回数によって最適値が変動し、一日に何度も調整が行われる。一方シート位置やギヤ比は大幅なバランス変更を伴うためセッション中に頻繁にはいじれず、排気管長も規則で調整幅が限定されているため空気圧ほど気軽には試せない。
Q2 : CIK-FIAが定めるOK-Juniorカテゴリーにおいて、参加可能な最低年齢(その年内に達していれば可)は何歳か?
OK-JuniorはかつてのKF3クラスに相当し、F1を目指す若手の登竜門として世界選手権や大陸選手権が行われている。レギュレーションでは当該年の12歳の誕生日を迎えるドライバーから14歳の終わりまでエントリーが認められており、それより下の年齢はMiniやCadetカテゴリーへ、それより上はOKシニアへステップアップすることになる。年齢規定は安全面とフィジカル面の両方を考慮して決められているため、エントリー時にはパスポートなどで生年月日の証明が必須となる。
Q3 : スプリントカート専用サーキットの1周の長さとして一般的なレンジに最も近いものはどれか?
カートは軽量で加速性能が高い反面、最高速や燃料容量が小さいため、緩急に富んだ800〜1500m程度の専用レイアウトでレースが行われることが多い。これにより観客は全体を見渡しやすく、ドライバーは周回あたりの走行データを短時間で蓄積できてセッティングの比較もしやすい。逆に300m程度ではピットスペースが確保しにくく、2kmを超えるとエンジン負荷や燃料計算が現行規格に合わなくなるため公式戦では稀である。
Q4 : 現在主流のレーシングカートのフレーム(シャシー)に採用される材質として正しいものはどれか?
レーシングカートのフレームはサスペンションがなく、パイプフレーム自体がしなりでグリップを作る重要な部材である。そのため強度と粘りのバランスに優れる25CrMo4などのクロムモリブデン鋼管が世界的に採用されている。アルミやカーボンは軽いものの、熱による硬さ変化が大きかったり衝撃で割れやすかったりするため競技用では許可されていない。CIK-FIAの技術規定でも鉄系素材の使用が義務付けられており、メーカーは肉厚や曲げ角でフレーム特性を差別化している。
Q5 : レース中に雨が降り始めた場合、多くのシリーズで使用が許可される溝付きタイヤの呼称として正しいものはどれか?
カート用スリックはドライ路面で最大限の接地面積を確保するため完全なプレーン形状だが、水膜があるとハイドロプレーニングを起こして全く曲がれなくなる。このためトレッドに深い縦溝と横溝を刻み、柔らかいコンパウンドを採用したレインタイヤが用意されている。規則書ではレイン用とドライ用の2種類のみが承認されており、ドラッグレース用や雪上走行用タイヤは公認部品リストに存在しない。レースではパルクフェルメでの天候判断に合わせてチームが急いでレインに履き替える光景が名物となっている。
Q6 : 多くのスプリントカート(シングルスピード車両)が採用する制動方式として最も一般的なのはどれか?
サスペンションを持たないカートでは前輪にブレーキフェードが起こりやすく、重量配分の7割以上が後軸にかかることから、伝統的にリヤアクスル中央に1枚の油圧ディスクを設置する構成が主流である。パッドは左右のキャリパーでアクスルの固定ディスクを挟み、チェーンテンションやキャンバーの影響を受けにくいメリットがある。近年シフターなど高馬力車では4輪ブレーキが義務だが、シングルスピードの国内ジュニアやシニアクラスでは後輪ディスクのみが最も一般的で、コストと整備性の面で優位となっている。
Q7 : CIK-FIA公認の2ストロークカートエンジンで公式に推奨される燃料として適切なのはどれか?
CIK-FIA技術規定では環境面と安全面を考慮して、オクタン価95以上の自動車用無鉛ガソリンを基準燃料とし、エタノールや鉛化合物の含有量には厳しい上限が設定されている。参戦チームは主催者が計時前に供給する同一ロットのハイオク燃料を使用し、抜き打ち検査で質量分析により不正添加物がないか確認される。メタノールやニトロ成分は出力が上がるが環境負荷と安全性の理由で全面禁止。ディーゼルや灯油は2ストローク混合給油との相性が悪く、技術規定で使用が認められていない。
Q8 : 衝撃時の頸椎損傷を軽減する目的でジュニアクラスを中心に装着が義務化されている保護具はどれか?
カートではシートが低くドライバーの頭部が露出しているため、クラッシュ時に首に大きな慣性力がかかる。特に体格の小さいジュニアドライバーは筋力が不足しているため、フォームドウレタンやカーボンでできたネックブレース(ネックサポート)の装着が多くの国内外シリーズで義務、あるいは強く推奨されている。衝撃時にヘルメットと肩の隙間を埋め、首の曲げ角を制限することでむち打ちや頸椎骨折のリスクを大幅に低減できる。ニーパッドなどは任意装備であり安全規定の必須項目ではない。
Q9 : 国際的な主要カート選手権(世界選手権やヨーロッパ選手権など)を統括し、テクニカルレギュレーションの承認を行う団体はどれか?
CIK-FIAはFIAの下部組織として1960年代に設立され、世界カート選手権やヨーロッパ選手権を主催し、エンジンやシャシーのホモロゲーション、タイヤ規格、年齢区分など国際的な統一規定を定めている。多くの国内シリーズもこの技術基準を踏襲しており、ドライバーが海外に挑戦する際にはCIK-FIA公認のライセンスとマシンが必須となる。したがって同機関はカート界における頂点の統括団体といえる。
Q10 : ロータックスMAXシニアクラスで使用される水冷単気筒エンジンの排気量として正しいものはどれか?
ロータックスMAXシリーズは簡易なメンテナンスと高い耐久性で世界的に普及しているワンメイクカテゴリーで、ジュニア、シニア、DD2など複数の区分がある。シニアクラスで使われる125cc水冷2ストロークエンジンは約30馬力を発生し、電動スターターと遠心クラッチを備えている点が特徴。公式規則書でもシリンダー容量124.8cc±1ccと明記されており、これより大きな排気量のエンジンや100cc旧規格エンジンは使用できない。
まとめ
いかがでしたか? 今回はカートレースクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はカートレースクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。